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オリハルコン、血

作者: 王烈夏
掲載日:2018/04/25

幼き日々の恋心がメインテーマです。


サブテーマに気付いて頂けると幸いです。


プロローグ追記しました。

「……オリハルコン、血……」


何か不吉な言葉が聞こえて目を覚ました。

辺りを見渡すが、いつもの風景だ。

そう、いつもの学校だ。


「おはよう」

隣の席から声がした。

「ん、……なんだ夢か。」

「おはよう、ってかもう昼休みだけどね。」

委員長が話しかけてきた、心臓の鼓動が高鳴るのを自覚してしまう。委員長は近所に住む女の子で、親同志の仲が良いので昔からよく知ってる、幼なじみってヤツだ。何故か中学生に成ってから委員長って呼ばれだした。別に何かの委員長をしている訳ではない。

真面目過ぎる所が有るけど、悪い意味で周りから浮く事はない、所謂人気者だ。


「給食は?」

そんな時間じゃないのは分かってるけど、反射的にボケてみる。

「アハハハハ、もう皆食べちゃったよ。」

乗ってきた!ヨッシャ!

いつも明るくてよく笑う、笑顔が可愛い、近くで見ると胸が苦しくなる。会話できることが嬉しすぎる。


「え~、じゃあまた寝る。」

「寝るな~!」

俺の肩を掴んで揺すってくる。

更に胸が苦しくなるが、至福の時だ。

「え~。」

嫌そうな声は出してみるが、気持ちは真逆だ。

いいぞもっとやれ!


「嘘だから、次英語、4時間目だよ。」

「あ!小テスト!」

「ノート見る?予想してあるから。」

「ありがと、委員長!」

幼なじみではあるけど、小学校高学年からは異性として意識し過ぎて上手く話ができなくなってた。中学で同じクラスそれも隣の席になってからは、よく話しかけてくれる様になった。

俺に惚れてる、なんて妄想もしてしまうのは仕方のない事だ。

実際は他にも男の幼なじみは多く、そいつらと俺とで彼女の態度が違うとは思えないから、本当に妄想なんだろう。


「……」

あれ?

なんか急に目付きがキツくなってない?

「はい、ノート。授業始まったら返して。」

彼女は席を離れて、女の子同志で話を始めた。

至福の時は終了した。



学校からの帰り道、今日も近所の犬と遊ぶかな。

近付くとそいつは尻尾を振り喜んで飛び掛かってくる。

「お~よしよし、お前いつも元気だなー。」

「バウ!」

「学校で見た夢、何か不思議な感じだったなあ、オリハルコンとか、血とかって聞こえてたのに状況とかの映像が全く思い浮かばない。……お前、オリハルコンって知ってるか?」

「バウバウ!」

「お~、何か知ってる風な吠え方だな。」

「バウ!」

「中二病的には燃える響きだよな、オリハルコンって。俺まだ中1だけど。」

種類は知らないが、茶色くてフサフサの毛の小型犬に、俺は色々と話しかけてしまう。話を真剣に聴いてくれている感じがして不思議だ。

ついでに色々芸も仕込んでいる所だ。


「ジェイコブ、お手!」

「バウ!」

「ポチだよ、その子。」

「あ、委員長。」

胸が苦しい。

ジェイコブと遊んでると、たまにここで委員長に会う。それがジェイコブと遊ぶ理由の1つなのは間違いない。


「委員長なんて名前の人は居ません~。」

「え?」

「学校では、まあしょうがないかなって思うけど、こういう時は昔みたいに、ちゃんと名前で呼んでよ。」

意外な展開に頭の中は真っ白だ。

名前で呼ぶ?妄想ではなく現実世界で?

ムリ!


「え~。」

「なんで嫌そうなの?」

「え~、まあ、もう委員長で慣れちゃったからね、今更って感じ?」

本当は単純に照れるからですよ~!


「……」

まただ、目付きがキツい。

この瞬間で、今日のあの目付きの理由が分かった。

これには抗えない。

何か嬉しいし!


「分かりました、分かりました、名前で呼びますよ。」

「う~、何か嫌々言ってる。」

そんな訳ないです!

でもやっぱり照れるから、口調が本心と違ってしまう。


「で、その森春子さんはなんでこの犬の名前がポチだなんて言うの?」

いやね、犬小屋にポチって書いてあるからね、間違ってなんかないですよ。

俺がそれに気付かないで勝手にジェイコブって呼んで反応が良かったからそのままにしてますよ。待ってましたな話のネタだよ!


「え~、フルネーム?昔みたいに春ちゃんって呼んでよ~。」

え、そっち?

ジェイコブネタは?


「いや、春ちゃんなんて呼んだことねーし!」

委員長の前は森春子ってフルネームで呼んでたなあ。


「幼稚園に入る前は呼んでた~。」

「覚えてねーよ!」

思い出したよ!

森も春子も他に居たから、フルネームで呼び易い委員長がフルネーム呼びに成ったよ。


「昔は良く家に遊びに来て『春ちゃん、春ちゃん』ってうるさかったのに!」

「だから、覚えてねーって!」

すげー思い出したよ!

あの頃から好きでしたよ!


「ウチのお父さんが、最近来ないって心配してたよ。たまには帰りに寄ってってよ。」

「え~、最近って何年前だよ。」

「良いから来てよ。」

笑顔でそれ言いますか!

!ドキドキが止まりません!


「ま、久しぶりに森春子ん家にでも行ってみるかな。」

ん?


「うんっ、おいで!」

「ん?」

「どうしたの?」

「いや、何か、あれ?何だろ?何か気になる様な、あれ?」

「忘れ物?」

「違う、何か思い出しかけた様な気がして……。」

「そう、何だろうね?まあ、歩きながら思い出せば?」

「そうだな。ジェイコブまたな!」

「バウ!」

「だから、ポチだってば!」

「ソウルネームなんだよ!」


……記憶の欠片を置き去りにして、二人は仲良く歩いていく。



///////プロローグ///////


3時間目後の休み時間の会話。


「お前、まだ足痛む?」

「ああ、捻挫は治ってるはずなんだけどな。」

「森春子ん家、行ったら?」

「ん?委員長の家?」

「針治療の痛み止めスゲー効くらしいぜ、俺は遊びに行ったことしかないけど。」

「幼馴染だっけ?」

「そ、ってか家隣だし。」

「一緒に風呂入ったりした?」

「おー、したし、、、ねーよ!」

「えー、幼馴染ってそういうことするもんじゃ。」

「おまえ、エロゲやりすぎて頭おかしいって。」

「あ、委員長またイチャコラしてる。」

「あいつ、今日もずっと寝てたな。」

「仲良いよな、あいつら。」

「うんうん、微笑ましいねえ。」

「うー、羨ましい、離れちゃえ!」

「あ!本当に離れた。」

「ふっ、俺様の邪眼の力が解放され……」

「中二まで封印しとけ。ってか次の英語の小テスト、勉強した?」

「俺はあきらめ~。」

「俺も~。弁当でも食うか。」

「そうだな!」


若さ故か、言葉の輝きには気付かないまま、平和な時間は流れていく。


ネタばらしを入れるかどうかで悩みましたが、メインテーマ優先として入れませんでした。

分かりにくいですかね?


分かりにくいので、プロローグを最後に入れてみました。

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