表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

29/55

0174/0000/0120/0003

パン、とルナが手を打つ。


「まあ、生前の話をしても仕方ありません。残してきた同胞、エルフの事が気がかりですが・・・それはそれ、です」


ルナがにっこり微笑むと、


「イヴ殿、時々作っておられた、でざーと、というのを作ってくれませんか?」


「あ、うん。いいよ。何がいい?」


「こうちゃ、と、すこーん、と、じゃむ。あとはくっきー、が食べたいですね」


「はーぃ」


イヴが厨房へと駆けていく。


・・・何か・・・話す必要が・・・


「ちょっとコンソール見せて貰いますね」


ルナがすっと立って、コンソールを操作し始める。

凄い、手の動きが見えない。

どう見ても初めて触った人の手じゃない。


各種モニターっぽい数字とか、色々見ている。


「ふむ・・・まず、アビス全体の情報量ですが・・・何故か、着実に減っているようですね」


俺の頭に、何時か出会ったアイツらが思い浮かぶ。

ダンジョンを食べるナニカ。


「あいつら、かなあ」


「あいつら?」


イヴが気になったのかこっちを覗いていたので、厨房に移動して、イヴの傍で会話を再開。


「ああ、ダンジョンを歩いていると稀に会う変な奴らで・・・ダンジョンをひたすら食べている。この前リヴィアが攻撃された事があって、その時はリヴィアのレベルがごっそり持って行かれた」


「・・・そんな存在は、私の生前の調査では知りませんでした。アビスの情報量が全体的に少しずつ減る、のは気付いていたのですが、それは世界の欠陥、という存在があるからだと考えていました・・・そう言えば、私が生前計算した減少量より遥かに減る速度が速いような・・・」


「世界の欠陥?」


「はい。変な存在・・・仮称、アビスワームの存在を知らなかったので、アビスには外に通じる穴が空いていて、着実に情報量が減ると考えていました・・・そして、魔王とは、アビスが情報を求め外界に干渉した結果だと結論していました。だからだいたい300年周期と。実際、古文書にも、世界の欠陥の情報はあったので」


「ふむ・・・少なくともアビスワームは世界を食べてそうだった。その世界の欠陥というのがあるのかどうかは分からないけど・・・あるいは両方の影響かもしれない。何にせよ、アビスの情報は減る方向にある、のか」


「はい・・・そして、アビスは世界を支える土台。アビスが崩れたら、外の世界は維持できない。その者が持つ因果、が情報量となってアビスに還元されるので・・・世界を救った英雄とか、悲劇の魔王、等は、高い情報量を持つのです。だからこそ私は、ここに取り込まれてから長くても、存在を保っていたのでしょう」


「・・・そうなるとリヴィアも・・・?」


「それは・・・私の口からは言えません」


ルナが知っている、と言う事は、ルナより昔の魔王だったのかもしれない。


「できたよ!」


イヴがお菓子と紅茶を運んでくる。


「有り難う、イヴ」


「有り難うございます、イヴ殿」


うむ、美味い。


「それと・・・さっきコンソール見ていたのですが・・・私の情報量は、生来の50%、イヴ殿で75%、リヴィア殿は30%でした。リヴィア殿も、50%になれば会話ができる可能性があります」


ルナが言う。


「後少し、なのかな」


俺が言うと、


「攻略頑張らないとね」


イヴがうんうん、と頷いた。


俺はすっとダンジョンを見て、


「とりあえず・・・また明日から頑張ろう。レベル上げと、ダンジョン攻略」



#################

IM:約3.3千億→約3.3千億

その他:

早くリヴィアを・・・

#################

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ