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仲間になってよ

ついに少女を誘いに行くレオール。ガードの固い彼女をどう口説くのか!

・・・誰かが近づいてくる音が聞こえる。

(嫌だな)

怪人の少女はため息を吐いた。楽しくない。私は昔から楽しいことが好きだった。でも、人を殺せとか命令してくる怪人もいて、楽しい日なんてあっという間に来なくなった。私は人が好きだった。人が人を助けるとこ、たった10数年で死ぬ生き物にあんな愛情をかけてるとこを見るのが私はたまらなく楽しかった。人なんて殺したくない。私だって助けたい。あんなところに居たくない。だから、私は今回の犯行を起こした。怪異が暴走して人を傷つけるとは思わなかったけど、ここにいられて結果オーライだった。まあ、私は時間があるから、ゆっくりと父親を…

「ねぇ、俺の隊に入るつもりはない?」

ビックリした。なんなのだろう。見覚えがある。ミュータントの群れの死体を埋葬しようと思ったときに来た隊員だ。

「入らない。私は人間を襲ったのよ?」

「でも、誰も死ななかったよ」

「関係ないでしょ。あんたには。それに私はミュータントを殺したの。あんたんとこで人間が人間を殺すと一緒の行為よ」

「嘘つき。君ミュータントの事殺してないでしょ」

「・・・どうしてそう思うの?それにあんた達の話聴いてたけど、本当は私の事覚えてたんでしょ。なんで私の事言わなかったの?」

思わず下を向く。

「君はバカだね。俺は調査しにもう一度あの場に行ったんだよ。そしたらミュータントがきれいに埋葬されててね、もしかしたらあの時君は埋めようとしてたんじゃないかって思ったんだよ。だから君の事も報告しなかった。それだけだよ」

驚いた。頭のネジ外れてるアホだと思ってたのに。

「ねえ」

近くで声がした。ビックリして顔を上げるとすぐそこにレオールがいた。

「・・・っ!いつ入ってきたのよ!」

「えへへびっくりした~?」

「…なんで入ってきたのよ…」

「君が寂しそうな顔してたから!一人嫌なんかなと思って」

図星だ。ウッとなる。

「ハア…あんたといると調子狂う。早く出てって」

「やだ。俺は君を誘いに来たんだよ?そう簡単に下がるわけないじゃん」

「だーかーらぁ、私は人を殺そうとしたの!世間が認めると思う?」

「まあまあ、そこは何とかなるよ」

「何とかって何よ」

「ちょっとコネを使って…」

「最低すぎる」

「ということで心配ないっシング」

うるさい。鬱陶しい。だけど…だけど嫌じゃないと思う私もバカだ。

「仲間になってよ。こんな騒ぎを起こしたってことは君にも何か目的があったって事でしょ?」

「あなたにとっては小さいことよ」

「それでもいいから」

「!」

「それでもいいから。小さい目的でも、俺とは違う目的でも、それは君の生きるための物だ。君は俺が見てきた怪人とは違う。ちゃんと心を持ってる人間と同じだ」

いつにまにか涙が出てた。あぁ、この人は優しい。優しすぎる。人のために命を懸けているというのに。傲慢の欠片もない。ちゃんと私を見てくれている。怪人としてじゃない。私として。

あなたはこの暗い檻の中で眩しいほど光ってる。

「ねぇ、いこうよ。君が受けるべき罰はもう終わったのだから」

差し伸べられる手をみて、涙は止まることはなかった。

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