お願い
なぜか怪人の少女を仲間に入れたいというレオール。そのわけは・・・?こんな時だけ異術使うんかい!な怪人少女編!
「ねえ、ひとつ提案いい?」
「ダメです」
「まだ何も言っとらんがな」
そんな会話をしているのは珍新怪異討伐部隊の隊長レオールと唯一の隊員ルーカスだ。
「あなたこの間なにしたかわかってます?」
「いや~、ね?こうやって反省したことだし、いい加減許してよ。ルーちゃん・・・」
と言うレオールは、現在反省文20枚を書かされていた。
「あ、まだ報告書もあるんで。提出期限来週なんで」
「うわああ、地獄だぁ」
とレオールは叫ぶ。
「で、提案って何ですか?」
「聞いてくれるの!?あのルーちゃんが!?」
「別に聞かなくてもいいんですよ」
「すいません」
「えーっとね、あの怪人の子いたじゃん?」
「ああ、はい」
この間戦った怪人の少女だ。今は怪異研究監視所に入れられてるはずだが…
「その子をね、うちで引き取りたいと思ってるんですよ」
「そうですか・・・・・は?」
ルーカスが混乱している。初めて見た。
「どうしてそういう発想が出てくるんですか?」
「あの子面白そうじゃん」
「だから引き取るんですか?」
「うん」
つくづく分からない上司だ。人を超えてる。
「てことで、ローに頼みに行くよ」
「え、研究所に行くんですか?」
「うん、そうだよ?」
直談判だーと言うレオールを見て呆れる。
「ここからどれくらい遠いと思ってるんですか。少なくとも三日はかかります」
この間は、依頼の場所と近かったからいいが、今回はものすごく遠い。
「うん、だからね」
こっちに来てと手招きされる。レオールに近づくと
異術-『移』
その場からレオールとルーカスは消えた。
「うっほほーい」
ドスンッと音を立てて突如ロウの目の前に落ちてきたのはルーカスだった。隣でレオールはきれいに着地を決めている。
「決まった」
とレオールは嬉しそうだ。
「まじで許さん」
とルーカスは睨んでいた。
「却下」
「なぁんでぇ!」
と声を上げるのはレオールだ。
「そりゃ当たり前だろう。隊員を重症に陥れたんだ。許すはずがないだろう」
案の定、取引の件で断られていた。ルーカスは隣で優雅に茶をすすってる。
「でも殺さなかった!」
「殺さなければ良いということじゃない」
「違うよ。今までの事を含めて、だ。」
ロウが反応する。
「彼女が関与したと思われてる依頼は今回も含めて七件あった。そのうちけがしたのは一人だけ。しかも軽傷だ」
いつの間に調べていたのか。本当に何考えてるかわからない。
「だからそれで許されることでは・・・」
「ねー、お願い。今回だけ。君もわかってるでしょ?彼女はいい子だって」
「だがら・・・」
「お願いお願い、一生のおねがーい」
なぜ、許したのか。ロウは後悔していた。でも、許してしまったもんは仕方ない。だが、あの少女がそう簡単にいいよというのか・・・。
『仕方ない。人の心を持ってしまったのだから』
ロウはいつかの同僚の言葉を思い出していた。
「出来るといいな。レオール。あいつの願いを叶えてやれるのは俺らだけだ」




