誰かの仕業
怪人の仕業だとわかり、騒然とする三人、だがレオールにはある心当たりがあり・・・?
「ふーん…、でも怪異って知恵無いよね。誰かがそう仕組んだのかな」
「「!」」
「そうか、単純な事だった!何者かが怪異を操作したのか!」
「じゃあ誰かやったんです?怪異を操る者なんて怪異討伐隊員くらいしかいないのでは?」
「確かにね~。でも、もしかしたら怪異自身がやったのかもしれないね」
「なぜだ?怪異には知恵がないじゃないか。怪異の中に知恵があるものなんてそれこそ…あ」
どうやら気づいたらしい。ルーカスは全く分からんという顔をしてるが、頭が良さそうで悪い奴なので仕方ない。
「そう。怪人だ」
怪人、唯一怪異の中でも知恵を持つ生き物。数がどのくらいいるのか、どんな姿をしているのかは現在では分かっていないらしい。
「怪人か~。滅多に会わんしな」
「そうだね。ゆっくり探すしかないね」
(・・・そろそろ帰りたい)
とルーカスは思っていると、レオールはルーカスの顔をみて
「じゃあそろそろ帰るよ、報告書も作らなくちゃだしね」
「あぁ、長居させてすまなかった。じゃあな」
「ばいばーい」
と言い、研究所を出た。
「では、定時なんで帰ります」
「まだ報告書つくるの終わってないけど」
「定時なんで」
「ヤダ!待って!」
「無理です。ではサイナラ」
嫌だぁ~と叫ぶ上司の叫びを聞きながら僕は部屋を出た。
ルーカスがいなくなった部屋で俺は考える。この間の少女の事だ。なぜあんな事をしたのか。
(あの子の目、笑ってはいたけど復讐するときの目だ)
そう思い、いろいろ考えてやめた。俺は頭を使うのにはそんな慣れていない。鍵を開け、机の引き出しから一枚のモノクロの写真を出す。八人が写っている。そこには、レオールとロウもいた。
「お前がいなくなって何百年経ったんだろうな。もう、五人しか残っていないよ」
写真の一人をみてつぶやく。そいつの頭には、ツノがあった。怪人だ。
「お前がいたなら、どうしたんだろうね」
そう言い、そっと写真をしまい、席を立つ。
「プルルルル」
電話が鳴った。受話器を取る。
「はい、こちら『深夜部』の珍新怪異討伐部隊です。ご用件は?」
「怪異です。珍種の。ウィッチです、上空で暴れています」
「はーい、了解です」
受話器をおろして外にでる。寒い。
「お、いたいた」
確かに暴れてる。
「・・・なんか違う。まるで、嫌がってるような・・・」
最近見たことある暴れ方だ。
「ミュータントだ」
群れから外れ一匹でいたミュータント。あれもずいぶんな暴れようだったから覚えている。でも、依頼されてるからやるしかない。
異術-『断』
ウィッチが真っ二つになる。落ちていくその姿を見つめていると、女の子の歌声が聞こえた気がした。




