見まわりレッツゴー!
ある教員が、夜の学園を巡回する。
「めんどくさいな…」
嫌で空をみる。と、何やら鳥にしてはでかいものが飛んでいる。
「怪異!」
異術-『斬』
あっけなくやられた怪異をみて、教員は職員室に駆け出した。
班決めをしてから数週間後…
「あー、ついに来ちまった」
俺らがこの学園で授業をする最後の週の最大イベント…。怪異討伐実践訓練!漢字多めで嫌だが仕方ない。
「っていうかこんなに学園にいていいんですか?」
「まあ、その辺は上の人が何とかしてるよ」
「他人事ですね」
「はあ、ケンカとか起きるんだろうなぁ」
「止める気ないですよね」
「あったり前じゃん」
コイツもつくづくゴミだなとルーカスは思う。
ピーーッ
ホイッスルが鳴った。
「みんな座ってーー」
マリアが生徒達に声をかける。ゾロゾロと生徒が座ると、何やら紙を配り始めた。
「みんなこれ届いた?…じゃあこの紙に書いてある数字がみんなの班だから。一つの班につき人数は六人!全クラスから六人だよ!みんな頑張って合流してね。合流できたら先生に確認してもらってあそこの森に入ってもらいまーす!」
マリアが指を差した。先にはめっちゃでかい森が広がってた。
「森のなかに怪異がいるんだけど、初級、中級、上級コースに別れてるの。でもみんなは上級コースに入らないでね」
「はーい、先生何でですかー?」
まさかのレオールがマリアに質問した。
「まだみんな上級のレベルじゃ無いの。だから危険なんだよね」
生徒達がざわめき出した。きっと遠回しに弱いと言われたことが気に入らないのだろう。
「じゃ、みんな頑張ってー!よーいスタート!!」
わらわらと生徒が騒ぐ中、なぜか急きょ、教員会議が行われていた。
「教師のみなさーん。よく聞いてください。えー、昨晩教師が巡回していたところ、怪異がこの学園に入ってきたと言われました。その怪異は倒しましたが、今日は討伐実践です。一応、防犯ブザーのようなヒモを引っ張って危険を知らせるものを配りましたが、何かないように私たちも森の中に入り、見守りましょう」
「「はーい」」
「では、パシリくんとレオちゃんはここに残って、他の教員は行きましょう」
「「ん?」」
「せんせー、みんな集まりましたー」
「じゃあ、初級か中級コースに行ってね。上級コースは行っちゃダメだよー」
「はーい」
この会話、何回したのだろうか。暇すぎて泣けてくる。
「きっと今頃、森の中散歩して楽しんでんだろうなぁ」
「うふふふふ」
さっきからメアの後ろをマリアが笑いながらついてくる。意味が分からなくて怖い。さっきだって一緒に出掛けようみたいなノリで誘われたし。
「それにしてもここは怪異いるのよね?なんで近づいてこないのかしら」
「異術だよぉ」
「異術なの!?」
「うん。『陰』っていう、怪異に気づかれなくなる術なの」
異術というものはそんなことまでできるのか。
「便利なのね」
「うーん。使う人によるよ。ほら、人によって使える術の数はちがうし」
「そうなのね」
「でも、ゆめちゃんだって使おうと思えば使えるよ」
ゆめちゃん?わたしのことか・・・?
「私人間じゃないわよ」
「人間じゃなくても使えるよ。異術はイメージだからね」
「イメージ?」
「そうなんだよー。紙を切るみたいに怪異もズバッて伐っちゃうの」
なるほど、それはむずかしい。手ぶらで生き物を斬るなんてそれこそイメージが必要だ。それにイメージ力なんて人それぞれ違う。だから良い悪いがあるのか。
ピーーーーーッ
ブザーの音が聞こえた。
イメージ力なんて自分にはないです




