詩 紫の柱 労働者と毒
「紫の柱で、毒を生産していくわ」
「そして、労働者たちに毒をふるまうの」
「大丈夫、ばれたりしない」
蝕まれる 気が付かれないうちに
体の奥深くまで 刻みつけるダメージ
忘れないように 忘れられないように
しっかりと根付いて
何度でも思い出せるようにしてあげる
私はいつでもあなたの傍にいる
私はいつもあなたの体の中にいる
私はいつもあなたの心の中心にいる
「大丈夫、ばれたりしない」
「だって、この毒はとっても美味しいんですもの」
「気が付いた時は、毒だと分かっていても手放せなくなっているわよ」
「ストーリー」
その毒は、労働者たちの力を引き出す。
人々は人の力を超えて働くことができた。
しかしその代わり、寿命を半分以上削ってしまうものだった。