表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/29

7人目・とある男爵令嬢〈エピローグ1〉


 今、私の脳内を駆け巡っているのは“想定外”という言葉だ。

 一番の想定外は、転生したことでも、転生前の記憶でも、ロイ君とミーナちゃんの婚約でもなく。

 私の一番の想定外は間違いなく、コイツだ!!



 勤務時間終了後、こちらにやってきた騎士君が大真面目に私に話しかけている。


「私たちは婚約しています。一年後には結婚します。

 私は約束を違えることはいたしません。あなたを逃がすこともありません。

 それでも、許してはいただけませんか」

 ……何か、不穏な言葉も入ってたけど!?


「私が貴女に触れたいと思う気持ちは、そんなにイケナイことでしょうか。」

 ……たぶん、そんなことはない、はず。


「貴女を愛したいと思う気持ちは、そんなに受け入れがたいことなのでしょうか。」

 ……受け入れたいと、思ってはいる。


「慣例通り、結婚は一年後としましたが、その間、貴女に触れることができないなど。私には到底、耐えられません。」

 ……そこは、何とか!


「何より、貴女に私の愛情を伝えることができないのが、辛い。」

 ……今のままでも十分だから!


「どうか、貴女の頬に口づけることを、許してはいただけませんか?」

 ………………。


 いいの!

 私は転生者!!

 私にこの世界の基準は当てはまらない!!!

 だから、

「手をつなぐところから、始めてください」


 騎士君が重々しく肯く。

 私はほっと胸をなで下ろし。

 そして、騎士君が告げる。

「わかりました。結婚を早めましょう、一か月後に」


 私の繊細な硝子細工のチキンハートが、阿鼻叫喚の地獄絵図と化しました。




 そして二週間後。

 どこかで交わしたような台詞を再び言い合っている。

 そうなるんじゃないかとは、思ってたけどさ……。


「私たちは婚約しています。

 それでも、許してはいただけませんか、貴女の唇に口づけることを」


 ……カーティス君、手加減という言葉を覚えようか。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ