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バツイチ子持ちとカレーライス  作者: Crosis


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ドリンキングバード

因みに治療費などは労働者災害補償保険法にて全額負担してくれているし、スーパーのお偉いさん達が店長と共に謝罪とお見舞いに来てくれ、高そうな菓子折りもいっぱい貰えた私からすればこのスーパーないし店長もある意味で地雷社員の被害者であると思っている為そこまで下手に出られると逆に申し訳なく思ってしまう。


そんな感じでお互いにドリンキングバードの様に頭を下げながら謝罪と謝罪する必要は無いという攻防を繰り広げていく。


そして気が付けばお互いに笑い合い、この攻防は終了である。


なんだか私も店長も日本人らしいなと思ってしまう。


因みに店長曰く今回の件で上へかなり進言したみたいで、今回の件もある為もうこの店には左遷する様な事は無いとの事だそうで、安心してこれから少なくとも左遷される人に怯える心配は無くなったみたいである。


その点に関しては社員の姥捨て山の様な扱いに以前からストレスと怒りが積もっており爆発寸前であったという店長からかなり感謝され、両手いっぱいのお菓子も頂いた。


このお菓子の量には真奈美も大喜びであろうが、お菓子があるのが当たり前だと思われてもこまるのでどうやって与えて行こうかと今から地味に頭を悩ます種にもなったのだが、これは嬉しい悲鳴という奴なので悩みの種になったからと言って店長を責めるつもりもない。


そして店長は今回の件で昇進し、来月から東日本のエリアマネージャーとなるらしく給料も今の倍へ跳ね上がるそうだ。


どう考えても本部からの『これで今回の件は許してね』という思考が透けて見えるのだが、店長曰く貰えるものはもらっておくとの事。


代わりに新しい店長として真面目社員君、そして新たに新入社員として先輩おばさんをそのまま正社員として雇い入れ真面目社員君の補佐役に回す事が決定しているみたいである。


店長に会えなくなるのはそれはそれで寂しくはあるものの月に最低一回は顔を見せるらしいので寂しくなると言っても少しだけである。


そして店長から『休業補償給付』の手続きを済ませる為に、シフトの話となる。


とりあえず私は出来るだけ出勤したいという事で、シフトは給料の平均賃金の六十パーセント以上を超えてしまうと補償は使えないらしく、そこを超えないように調整する事で話し合いは終わる。


むしろ結局今の私では長時間労働が出来ないので後から言った言ってないとならない為の細かな部分のすり合わせの意味合いが大きい。


兎にも角にも今の私にとってはかなり有難い話である。





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