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プロローグ
妖少女の第二章始まります。起承転結で言えば承のところですね。
それは哀しき夢だった。
それは儚き現実だった。
楽しい居場所があったのだ。
嘆きの別れがあったのだ。
素敵な日々を過ごしたのだ。
絶望の日々を過ごしたのだ。
もう、それを気にすることはない。
もう、それを想う気力もない。
日常、団欒、歓喜、享楽。
悲劇、死別、落胆、慟哭。
それまで出会えたあらゆる仲間が、
一瞬のうちに消えうせた。
愛すべき肉親が、親友が、
次々に死んでいった。
だから……彼女が閉ざした記憶を、
少女は笑う事などできはしない。
ただ、傍に寄り添い、彼女の代わりを務めるだけだ。