2話
周りを見渡すとステータスを見せ合っている姿が見える。
「紅葉、どんな感じだった?」
優は目を輝かせながら聞いてきた。
「色々ツッコミどころのあるステータスだったよ…」
俺はそう言いながら優にステータスを見せた。
「なんだよこれ!!遊び人?家事の鬼?面白いものばかりだな!」
優はツボに入ったようで腹を抱えながら笑っている…
「痛っ!」
とりあえず無言で殴っといた。
「それより運がいいと思っていたけど測定不能って凄すぎるだろ。」
呆れ顔でこっちを向いている。
とりあえずもう一度殴っといた。今度はもう少し強めに。
「俺も見せたんだし優も見せてくれよ」
「殴ったことは無かったことにしてやがる…」
恨めしそうな顔をしながら優はステータスを見せてきた。
種族人族
名前 高坂 優
職業光の勇者
LV1
HP3000
MP1500
攻撃力1000
防御力1200
素早さ500
運60
スキル
勇者LV3 鉄壁LV5 聖剣術LV1 跳躍LV2 体力回復LV2
魔力回復LV2 光魔法LV5
称号
世界の希望
真の勇者
女神の加護
なんだこの完全に主人公なステータスは…
「いいだろ!勇者!かっこよくね?紅葉と違って変なものないしー」
優はニヤニヤこちらを馬鹿にしたように見てくる。こんな奴には鉄拳制裁だな。
「こんな所でうずくまって何してるのよ優。」
結奈が近寄ってきて優に冷めた目を向けた。
「うぅ…それはそこにいるラッキーボーイのせいだ…」
「何よそれ。それより紅葉!ステータス見せ合いましょ!」
そう言われて俺たちはステータスを見せ合った。
優?誰だそれ?そんな奴は知らんなぁ。
種族人族
名前宮沢結奈
LV1
職業聖女
HP1500
MP3000
攻撃力800
防御力400
素早さ300
運80
スキル
魔力操作LV2 回復魔法LV5 魔力回復LV5 気配察知LV2 光魔法LV2 水魔法LV3
称号
癒しの聖女
世界の救い手
なかなか結奈もチートである。
それに比べて俺はステータスも高くないし、特徴的なのは運の高さだけか…
「紅葉、色々言いたいことはあるけどやっぱり紅葉は紅葉だね!」
結奈はいい笑顔でそう言ってきた。
「どういうことだよ…」
優や結奈のステータスを見ると俺の運の異常さがよく分かる。
「皆様、ステータスの確認は出来ましたか?質問はまた後で受け付けます。今日は召喚でお疲れの様ですし気持ちの整理をつけたいことでしょう。
なので今から部屋に案内するのでゆっくり休んでくださいね。」
そう言って王女はこの部屋から出て行った。