第参話 私の属性は・・・?
「ぶわはははははははははははははははははは!!何ぃその名前ぇwwwwww」
「ちょっと!めぐっちそんな笑わないでよ!」
「ちょ"シイナ"ちゃんリアルネームで呼ぶなし」
「あーフィールちゃんごめん」
一通りチュートリアルも終わり。
めぐっちことフィールちゃんにウィス(離れた相手と一対一で直接話す行為、というかウィスパーって言ってよ!)で連絡を取り合流したところである。
その場には男女合わせて3人が居た。
ぶんぶん手を振って呼びかけた後いきなり笑いだした失礼な奴がめぐっちことフィールちゃんだろう。
緑の髪はおかっぱというのだろうか短く切り揃えてある。
白い上着に緋色の袴、俗に言う巫女装束というやつである。
かわいい、しかし貧乳である。
ふふーん勝った。
2人目はさらさらなブロンドヘアーを肩より少し下まで伸ばしている。
利発そうな青い瞳に何処と無く見覚えがある。
知り合いかもしんない。
こちらもかわいい、しかも私より巨乳。
ちくせう負けた。
3人目は男性キャラである。
短い黒髪に黒い瞳。
イケメンな日本人という出で立ちである。
なぜか上半身がほぼ裸である。
露出狂なのか?
それにしても良い筋肉である。
福眼福眼。
「名前が嫌だったらぁ作り直せばぁ?」
「うーん一応初期キャラだしいきなり作り直しってのはどうかと思のよ」
そうなのだ、例え名付けに失敗したからといっても初めての娘である。
いきなり削除は殺生といえよう。
見た目も美人さんダシネー。
「まぁ私はシイナちゃんがぁ良ければいいけどねぇ」
「それよりシーナさんは職業なんにするの?」
と金髪ダイナマイトボディのタメイゴォさんが聞いてくる。
この子クラスメイトの山下陽子ちゃんだった。
先程フィールちゃんから情報をリークしてもらった。
いきなり教えんなって怒られてたけど。
「魔法いいよ魔法、MMOといえば大魔法でしょ!前衛がモンスターを抱えてるところに大魔法をどかーっん!ってね。気持ちいーよー?私も火属性だけど魔術師だし」
魔術師は魔法攻撃職の一つである。
「うーん私はできればソロでもPTでも戦える職がいいかなー……とか?」
なんとも優柔不断な私である。
「生産職以外ならどの職でもそれなりに戦えるけどね、属性も精霊師以外はさほど気にすることも無いだろうし」
今この場にいる唯一の半裸キャラ、武闘家のヴァルゾフさん。
武闘家は物理攻撃職の一つである。
大人である、いやクラスメイトである飯島樹君であることはさっき聞いたので知ってはいるが……
先程から属性属性と言っているがどうやらこのゲーム、プレイヤー毎に属性というものが存在するらしい(チュートリアルで初めて知った!覚えてた私偉い!)
これはキャラクターを作り直そうが新規で作ろうが変わらないらしい。
プレイヤーの脳波パターンで決まってるとの専らの噂である。
スゴイゾVRダイブギア!真偽の程はわからない。
私の属性は"火"
これは物理攻撃力に少し補正がかかるらしい。
ちなみにフィールちゃんは"水"属性、これは魔法に少し補正がかかるとの事。
なのでフィールちゃんは巫女なんてものをやってるらしい。
巫女いい響きである。
魔法補助職の一つだそうだ。
ヴァルゾフさんは"土"で防御力に補正が、ここには居ないが"風"は速度に補正がかかるらしい。
タメイゴォさんが"火属性だけど"といったのはこういう意味である。
ただ先輩プレイヤーであるヴァルゾフさんの言う通りそこまで気にすることはないのだろう。
「よし!ならば精霊師ね、属性の相性さえ合えば無双できるし!」
「タメイゴォさんは誰これ構わず魔法攻撃職勧めるのやめなよ」
「てへぺろ☆ミ」
精霊師とは魔法攻撃職である。
魔術師が魔法力を直接行使して無属性魔法を使うのに対し、精霊師は精霊の力をかりて属性付きの魔法を使う為得意不得意がはっきりしてる職である。
ちなみに自分の属性の魔法の威力が上がるため最も属性の影響を受ける職と言われた。
「まぁちょうど補助、魔法、物理と3種類そろってるしぃ狩りしながら決めたらよくなーい?」
「そだねー」
「今ルビおかしくなかった?」
「そうしてもらえると助かるかなー?」
そんなこんなで4人で初ダンジョンである。
私の未来はどっちだ!