表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
碧恋の詠―貴方さえ護れるのなら、許されなくても浅はかに。  作者: 宵月葵
【 第一部 】 叶わない想い
6/372

5.


 「私ハヤトにふられたの。俺のコト中途半端にしか想ってないのわかるって。ふざけんなって。・・私さ、ハヤトのコト本気になれると思ったけどダメだった」


 コンビニで買った冬乃の傘が、風に押されて揺れる。

 「もうネほんとイイ加減にしなきゃって思った」


 「じゃぁ決心ついたんだ?現実の男を見るって」

 「違う。もう誰かとつきあってみたりするのやめるってコト」

 「はぁー?」 

 傍を通りかけたサラリーマン風の男が真弓の声に驚いて、三人を見やって通り過ぎていった。


 「ソレってぇ一生沖田サン愛してるかもってことになんない?」


 冬乃は答えられずただ傘を軽く引いた。雨足が強くなっている。


 「千秋はソレいいと思う」

 呟いて千秋が、二人を促すようにやや歩きだした。


 「冬乃が決めた事って、よーするに好きになれそーってだけのキモチで付き合い出すのはやめるって事になるじゃん」

 「まぁ・・」

 「誰かを好きでもさぁ他の人にキモチ行くとき行くんだし」

 「・・・まさか千秋いま、他の男に目行ってたりしてない?」


 千秋は立ち止まってしまった。

 「真弓、あんった超スルドイよォ」

 「え、マジで?・・」

 「にゃん」


 「ゴメン、じゃ私そろそろ行くわ」

 冬乃は手を振る代わりに傘を揺らし、戯れる二人を置いて駅へと向かい出した。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ