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転生した世界でモンスターとして自由に生きる  作者: もやし教徒
人 魔物との出会い
7/15

入国完了

すみません。遅れました!

俺は歩く、どこまでも歩く。

穴を出てから五時間も歩いてるのに、全く王国に到着しない。

よくここまで歩いてこれたなこいつ。リドルだっけ?体力すげぇあるな。


「おい、リドル。あとどれくらいの距離だ?」

「このペースだと、あと二時間ぐらいだ。」

「なんでお前は、こんな遠い所にいたんだ?」

「国で伯人狼が大神林に出たと報告があり、それで討伐命令が出されたんだ。」

「お前以外に仲間は居なかったのか?」

「いたよ。だが、伯人狼との戦闘で、元いた仲間二十人は、俺だけだよ。」

「人狼はそんなに強いのか?」

「ああ。魔物は、Eから3Sにランク分けされている。その中で、人狼はCだ。だが、その上位の人狼は爵位が分けられている。その中で、伯人狼はAだ。その上の、侯人狼からは群れがある。単体ではAだが、群れることで、場合によってはSになる。そして、その最上位の公人狼が、単体でSだ。群れると、2Sになる。今回のは伯人狼だった。だが、今回の伯人狼はおかしかった。」

「何がおかしかったんだ?」

「本来群れることのない伯人狼が群れていたんだ。これは本来ありえないことだ。国に帰ったら早急に報告しなければならない。恐らく、国に報告したら、大神林に調査団が送られる。お前もあの近くに住んでいるなら気を付けろよ。伯人狼は、魔物は襲わないが、敵意を向ければ、すぐに襲い掛かってくるぞ。」

「わかった。ところで、調査団が送られるそうだが、俺の村が見つかったらどうなるんだ?」

「村を作っているのか!?」

「ああ。人とゴブリンとオークが共存している村だ。」

「すごいな。人と魔物が共存している村なんて初めてだぞ。」

「それより、俺の村が見つかったらどうなるんだ?」

「わからない。人がいるなら攻めいらないが、魔物がいるからな。」


リドルが言うには、人と魔物が共存している村というのは、今まででも1度も確認されていないらしい。

そんな事を話していたら、王国に着いていた。


「シュト、ここがシドリアル王国だ!ここでは、人とだけじゃなく、ドワーフ、エルフ、獣人もいる。基本的には魔物も入れるが、入る前に討伐されてしまうので、魔物は近づかないんだ。だから、俺がお前についていれば、普通に行動出来るぞ。」

「そうか、ありがとう。」


シドリアル王国では、誰でも入れるらしい。だから、スライムの俺でも安心して歩けるらしい。

リドルのおかげで、誰にも絡まれることなく中に入ることができた。


「じゃあ、少しここで待っていてくれ。すぐに入る手続きをしてくる。」

「わかった。」


だが、リドルがいない俺はただのスライム。絡まれないわけがなかった。

何故か、門から戦士が出てきた。


「おい。そこのスライム!神林に帰るなら見逃してやる。はやくどこかにいけ。」

「俺すか?」

「喋った!?」

「はい。スライムですから喋りますよ。」

「普通は喋らねーよ!まあいい。それよりもはやくどこかにいけ。お前の相手をしている暇はない。」

「いや、俺はリドルにここにいてくれって言われたから・・・」

「ありえないな。まあいい、大神林に帰らないならば死ね!」


おいおい、すげー凶暴だな。まあ、攻撃されたなら反撃していいよな?よし、とりあえず捕食をするか。そう思ったが、


「そこまでだ!シュト、すまない。こんなに早く騎士団が出てくるとは思わなかった。」

「いや、いいよ。まだ被害は受けていないんだし。」

「リ、リドル様!?こいつは魔物ですよ?魔物ならば討伐するのが普通…」

「黙れ!ここにいてくれと言われたと言っていただろう!」

「魔物が戯言を言っていると思い…」

「言い訳はいらん!早く警備をしに行け!」

「は、はい!」

「はぁ……シュト、本当に申し訳ない。ほとんどの民は魔物は全て悪しきするものだと思っているからな。魔物もこの国に入れるというのに…」

「ていうか、お前は一体何者なんだよ!さっきはリドル様とか呼ばれてたし、まさか貴族か?」

「まあ、そんな物だ。それより、助けてくれた御礼をしたい。なにか欲しい物はあるか?」


欲しい物か。

欲しい物は今は無いから、どうしよう。

ここは、王国の案内をしてもらうか。


「じゃあ、この国の案内を頼む。」

「そんなことでいいのか?」

「いいよ。お前はこの国に住んでいるから色々と詳しいだろ?」

「わかった。俺が責任を持ってしっかりと案内をしよう!」


よし。この国は面白いものがありそうだし、観光でもしていくか!




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「伯人狼での生体実験はどうでしたか?」

「はい。無事成功し、シドリアル王国の騎士団十九名を死亡させました。リドルは、そこにいたスライムに助けられ、王国に帰還をしたようです。」

「わかりました。そちらは?」

「ワイバーンの強制進化は成功し、フレイムワイバーンが52匹作れた。このまま進化を続ければグレーターワイバーンが最大で3匹作れる。」

「順調のようですね。そして、あなたは例のスライムの監視をお願いします。そのスライムが後々厄介になりそうならば始末もしてよいです。くれぐれも、誰にも見られないようにお願いしますよ?」

「承知いたしました。」

「伯人狼のことですが、公人狼にもできますか?」

「恐らく不可能だと思います。伯人狼が限界だと私は思います。」

「そうですか。ならば、伯人狼を手懐けなさい。二千匹を目標にし、繁殖させていきましょう。グレーターワイバーンも十匹は欲しいです。スライムを始末した場合は、私に報告をしなさい。」

「「「了解しました!」」」

「私は魔王を一人手懐けてきます。そして、シドリアル王国を滅ぼし、魔王に進化をしたら、手始めに、この大神林を支配することにしましょう。フフフフフ。私が魔王となり、シュラ・リデュールを殺すことももう目前です!私が魔王となれば、貴方達は更に強くなれます!そして、いつかは、あの調子に乗っている帝国を滅ぼすのです!」

「は!」




「これから、一ヶ月いないには、シドリアル王国に悪夢が訪れます。それまで、せいぜい首を洗って待っているがいい。あのお方の配下、王龍様がいる限り、この計画が失敗するなどありえない!もうすぐ、Sランクの魔物が百匹以上集まります。これならば、あのシュラ・リデュールも抗えまい!ああ!待っていてください!もうすぐ貴方様の強力な配下となります!その時は、私を幹部に!フフフ!フハハハ!アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!」


(この人、悪趣味なのはまだ良いけど、笑い方がキモすぎるんだよな。あと、笑いが長い。)





十一月二十七日

誤字修正

最後のシュラ・リデュールがシュトになっていたので直しました。

最後に一言追加

十二月十七日

フレイムワイバーン、グレーターワイバーンを漢字からカタカナに変更

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