魔物初戦闘
俺は早速、オークたちの場所に向かった。
ゴブリンの兵士っぽい奴らが戦っている。
オーク一匹相手にゴブリンが五匹で戦ってるけど、ゴブリンが攻撃を当てても、当てた場所がすぐに再生していく。
しかも、ゴブリンは満身創痍だった。
あれ?オークってこんなに強いの?
いや、ゴブリンが弱いのだろう。
そうでなければ、俺があんな簡単に捕食出来るわけないのだ。そう思っていたら、
ブオンっ!
そんな音を出して、かなりの速さでゴブリンがこっちに吹き飛んできた。
驚いたけど、俺の柔らかいスライムボディーで受け止める。
「グガ!?グガ!グギガガ!ギギ!」
意味わからんことを言っている。村長は普通に喋っていたけど、普通のゴブリンは喋れないのかな?まあいいや。とりあえず、ゴブリン達を下がらせよう。
「全員下がってくれ。」
俺がそう言うと、ゴブリンは全員下がってくれた。俺の言葉は分かるんだ。俺の脳内メモにメモっておこう。
それよりも、オークだ。見たところ、十一匹いる。
さっき、二匹食ったので、合計は十三匹かな?そう思ううちに、オークが攻撃をしてきた。
ブオオォ!と叫びながら。というか、地味にこいつら斧を持ってるんだよな。
どこで手に入れたのやら。
当たったらゴブリンでは辛そうだが、俺はスライムだ。物理は効かないのだよ。
「!?」
オークが驚いている。あれ?スライムはみんな持ってるはず。なのになんで驚いているのか不思議だ。
『物理無効を持っているスライムは、ネームドか、突然変異個体でしか確認されていません。そして、その物理無効の獲得確率は、0.74%です。現在確認されている個体数は、マスターを合わせて四匹のみです。なお、その内の二匹はこの世界の上位者であり、もう一匹は、約千五百年前に生まれた最古のスライムで、現在生死不明であります。』
そんな凄い者を手に入れてしまったのか俺は。
しかも、それを持っている者は全員凄いらしい。
ということは、俺はチート持ちの転生!?興奮してきた。
今の俺ならなんでもできる気がする。
よし。オークよ、かかってこい!!
そんな時期が私にもありました。オーク一匹食ったのは良いけど、 それからオークが警戒して逃げてばかりで全然食わせてくれないんだよ。
俺には捕食以外攻撃手段がないのに。
先生、他にいい方法ありませんかー。
『本体を切り離し、切り離した本体を使い捕食するのが良いかと。』
俺って分裂できんの!?
切り離せるなら、それ投げれるんじゃね?
よし、思い立ったが吉日だ。すぐに試してみよう。
そうだ。必殺技にしよう!カッコイイ名前を付けたいな。………よし、思いついた!
俺は分裂した体を持ち、思い切り投げつけて相手の目の前で放射状に広がって相手を包み込んだ。
「生命喰!!」
「ブガ!?ブゴ!ブガアアァ!!」
よし、安直な名前だが、カッコイイ。
これは俺の中二時代に作った技なのだよ。
まさか、死んでから使うことになるとは思わなかった。
しかも、効果はその名の通りに、生命を食い尽くすのだ。
今も、食ったオークが俺のエネルギーに変わっている。
だが、それだけではない。
その体は、俺の体だから操れるのだ!俺の体の大きさの半分までしか分離できないけどな。
それに、俺の体は直径50cm位のかなり小型なのだ。
だが、俺の体は、魔素と魔力を使えば増やせるのだ。
しかし、それは一時的なもので、魔力と魔素が無くなったら出来なくなるのだ。
まあ、俺はかなり魔素と魔力が多いらしいから、問題ないけど。
こんなことを考えている内にも、もうオークは四匹に減ってしまっている。
その四匹はうまく避けているため、今は捕食ができないが、時間の問題だ。
体力がいつか無くなり、捕食されるだろう。
一時間ほど戦い続けて、さすがに疲れてきた。
だが、相手も相当疲れたらしく、何回か転びそうになってその度にリーダーっぽいやつが助けている。
リーダーっぽい者が斧で俺の分離体をなぎ払い、吹き飛ばした。
だが、それはただの時間稼ぎにしかならない。
相手もそれが分かっているのか、武器をこちらに投げて
「降参だ」
そう、一言だけ言った。
オークとの戦いが終わったあと、俺は食ったオークを胃袋から出した。
実は、エネルギーに変換したのは体力の8割だけだった。殺さなかった理由は、こいつらを村の警備に使えると思ったのだ。
なので、俺はオークに村に住むかどうか誘った。
しかも、俺は元人間だし、できる限り殺したくないんだよな。俺がオークを誘ったら、
「私たちが、この村にいても良いのですか?」
と、言ったため、喜んでオーケーと言った。そうしたら、全員が泣き出して、全員一同、
「この御恩は一生忘れません!!」
と、言ってきた。少し恥ずかしい。そんなに喜ぶことなのか?と聞いてみたら、
「実は、私たちは元々人間との共存するのが夢だったのです。ですが、人は私たちの姿を見るだけで逃げていくのです。それで、ゴブリンが人間との共存しているのを見たら、腹が立って。」
ようするに、嫉妬らしい。
やばい。すこし笑えてきそうだ。
しかし、驚きだ。魔物とはこんなに平和主義者が多いのだろうか? とりあえず、ゴブリンたちにこいつらを住ませてやっていいかどうか聞いてみたら、
「カミエ様がよいのなら、構いません!」
即答された。
なんか、一気にみんなが俺を敬うような感じになっている。 まあいいや。
とりあえず、こいつらの名前が無いなら付けてやろう。
そういった途端みんなが喜んだ。
まあ当然か、ネームドになれるのだから。
恐らく、名前を付けるのはなにかデメリットがあるのだろう。
だからこんなに喜んでいるのだ。
とりあえず、村長には、ロブリクと名付けで、息子がいたので、ロブルという名前を付けた。
この2人には家名をつけてやり、ロブリク・ガナ、ロブル・ガナになった。
そのまま名前を付けていき、オークにも名前をつけてやった。
リーダーには、マリク・シダという名前を付けてやった。
適当に浮かび上がった文字を組み合わせていたらこうなった。ネーミングセンスは察してください。
他のオークにも名前をつけてやり、一息つこうとおもったら、なにやら、何かが木の上からこちらを見ている。
気になった俺は、バレないように俺の体を分離し、こっそりそちらに向かわせた。
俺を凝視しているみたいで、背後の俺には気づかなかったらしい。
俺の分身が後ろから思いっきりぶつかったら、
「ヒィアアア!!」
と、思いっきり顔面から落ちてしまった。大丈夫かな?そう思いながら分身を吸収し、落ちた何かを見る。そこには、全体的に黒っぽいロリータ服を着た、白銀の髪の少女がいた。
やべぇ、めちゃくちゃ可愛い。
いや、まて。俺はロリコンではない。
とりあえず、事情とか聞いてみるか。
この、白銀の少女のイメージは、超美少女の、身長125cm位、体の形は絶壁であり、ゴスロリチックな服を着ている感じです。詳細は次で出てくるので、お楽しみに!