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リブート・オリジン  作者: とも
ウェーブ3:潮風と嵐の二重奏
73/73

71 コンタクト

 「義勇軍だって?」

 「そうだ、義勇軍。俺達はそのリーダーを探している」

 「こっちもだ」


 僕の答えを聞くなり、ラベルは舌打ちした。

 

 「くそ、誰を当たっても駄目だ………」


 ラベルの呟きを聞いて、僕は返した。


 「いい案がある」

 「何だ?」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 「本当にここで良いのか?」


 ラベルが聞いてくるのに無言で頷く。

 僕は双眼鏡………… 倍率は20倍の物だ。それを覗き、通りを見る。

 ここは無法地帯の中心部。

 情報が正しければ、今日ここにテロリスト集団が現れる筈だ。それを狙って義勇軍が来るとすれば、そこを狙えばきっとリーダーに会える筈だ。


 「見逃すなよ。レベル推定千万以上………… 恐ろしく早い筈だ」


 待つこと二十分、通りに複数の人間が現れた。

 性別は分からない。

 と言うより、この世界では性別は意味がない。

 性別はアバターに合わせられる。現実での性別は関係無い。性別だけで人を判断は出来ない。口調、仕草まで気を付けなければならない。


 「種族は分かるか」

 「ああ。左から、人間、人間、エルフ、ドワーフ、あれは………… 妖狐か」


 人間とエルフとか………

 構成は驚異に値しない。全員バラバラ、まるで戦闘能力は無さそうだ。

 

 「オーケー、僕たちにでも倒せそうだ」


 僕が言った瞬間、カランと音が聞こえた。


 「あれは………… グレネード!」

 

 双眼鏡の奥の物体がスモークを噴出し始める。

 それはスモークグレネードだったのだ。


 「義勇軍だ、行くぞ」


 僕は立ち上がってビルから降りた。

 スモークの方に接近して、義勇軍の様子を見に行く。


 「サーマル!」


 小声で叫び、サーマルゴーグルを付けるようにラベルに促す。

 サーマルゴーグルを付けて見ると、五人のプレイヤーが戸惑っているのが見える。

 そこに、一人現れた人間が、一人ずつ仕留めていく。

 首の後ろに手刀を叩き込んでいる。

 ステータスの暴力だ。現実でやっても意味は無いだろう。

 全員がやがて気絶した。

 手際がいい。

 僕達の数倍。

 スモークを投げ、混乱させてから仕留める。真っ向から向かっていく僕達の戦い方とは全く違う。

 

 「あれが、義勇軍……………」

 

 思わず感嘆の声が漏れた。

 あの強さに到達するまで、どれだけの訓練や戦闘を繰り返してきたのか。

 僕たちもいつかあの強さまで到達するのだろう。


 「妙だな。レベル1000万とは思えない」

 「リーダーでは無いだけだろう。コンタクトだ」


 コンタクトを取る、そのために僕達は慎重に歩み寄った。

 うまくいけば、仲間に引き込める。

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