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リブート・オリジン  作者: とも
ウェーブ3:潮風と嵐の二重奏
68/73

66 疑問

 「全員生きてるか」


 俺は呼び掛けた。

 それに答えてプレイヤー達が声を上げる。


 「ちくしょう、何だあの強さは…………」


 ザンジが地面を踏みながら言う。

 確かに俺も引っ掛かっていた。

 まるで負けイベント。

 負ける事が確定した、勝ちなど最初から存在しないイベントだ。

 あのリヴァイアサンの強さは異常だった。

 俺たちのレベルを遥かに超え、尚且つ知能までが発達した…………

 ゲーム時代であれば、難易度10までは行かないが、9であってもおかしくない強さだ。身体能力と魔法の両立を見事にやってのけたのだから。

 レールガンでやっとダメージが通る現実を突きつけられ、俺はしばし放心していた。

 このウェーブの目標レベルは確か250万が最低だった筈だ。

 しかし、レールガンでダメージが殆ど通らないような敵なら、軽くレベル500万を越しているに違いない。

 俺はレベル294万。全く届かない。

 

 「リクなら、出来るだろうか…………」


 俺は呟いた。

 リクとミリル。

 俺たちの中では英雄扱いされているプレイヤー。

 特にリクはウェーブ2の暴動戦で大きく活躍していた。デュエル大会には出なかったものの、もし出ていればそこそこの結果を残せていたに違いない。

 しかし、上には上がいる。

 俺達の手の届かないランキングトップ……………


 レベル5億の境地に居るプレイヤー達。

 ゲーム時代、俺は良く動画で最前線プレイヤーの攻略を観戦していた。

 そこで見たのは、俺達の現実からは考えられない強さを持つ超人達だった。

 難易度15+、ゲーム時代最高クラスの難易度のクエストを容易く攻略し、そのボスさえも5分掛からない。

 例えば、難易度15の「飛燕龍」のタイムアタック世界記録を持つのはランキング5位だ。

 目標レベル5億とか言う馬鹿げた数値の敵を簡単に倒してしまっていた。

 ソードマジックは、「インフレと両立した難易度」が有名だった。

 いくら強くなっても、いくらでも高みを目指す事が出来る。

 現に、最近追加された難易度16は、ランキング32位がぼろ負けして話題になった。

 それでも、全難易度それぞれ200以上あるクエストの量だ。

 勿論、レベルを上げればあげるほど難しくなり、上手くバランスが取れている。

 それがこのゲームを「クソゲー」と呼ばせない由縁だ。

 もし、このゲームのバランスが少しでも崩れていたら、今のような人気は無かっただろう。

 このゲームはギリギリのバランスで成り立っている。

 だからこそ、いきなり敵が強くなる事には疑問しか湧かないのだ。

 

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