64 レールガン
「迎撃開始!」
「奴を通すな!」
リヴァイアサンに向かって砲撃が放たれる。
しかし、リヴァイアサンにはまるで効いていない。鱗が砲弾と爆発を防いでいるのだ。
恐ろしい防御力。
いつかこれと戦う事になるのだろうか。
現在、俺たちの最高戦力であるリクとミリルは離脱している。
この海域ではなく、フィールドに出て攻略を進めている。
ただ、リヴァイアサンの討伐がフィールドの攻略に必要である可能性がある。
そのため、出来ればここでリヴァイアサンを倒しておきたい所だ。
しかし、リヴァイアサンの鱗が砲弾さえも弾くのは想定外だった。
多少はダメージが通ると思っていたが、これでは討伐など成功しない。
俺たちの持つ銃では何もダメージが通らないだろう。
ハンドガンは勿論、アサルトライフルでもダメージを通せないだろう。
恐らく、ガトリング砲でも。俺のギルドに一台あるが、一人では持てないほど重い。
ゲーム内でも、ガトリングが要求する筋力パラメータは異様に高く、筋肉モリモリのマッチョマンでも持つあげれない程だった。
大抵、トラック等に積んで固定砲台として使っていた。
威力的にはイベントボスでも溶けるように倒せるほどだった。勿論、フィールドボスであるリヴァイアサンも楽勝だった。
しかし、今は違う。このリヴァイアサンは強化個体だ。レベルの底上げから攻撃方法追加までやってのけた。全長も少し伸びているのかもしれない。
「レールガン用意!」
艦長のその言葉で俺は度肝を抜いた。
本来、こんな船に積むような装備ではない。
レールガンは正式名称「荷電粒子砲」。または、その進化系統を指して「極細電磁波加速砲」と呼ぶ場合もある。
威力は究極的に高く、設置型の砲台としてはトップクラス___
いや、一番威力が高いかもしれない。
もしギルド対抗戦のような建物を使う対戦でこれを持ち出したら、瞬時にブーイングの嵐が飛び交うだろう。ギルドホームでさえ一発で消し飛ばす威力の兵器であり、バランスブレイカーになりかねないからだ。
暗黙のルールとして使用が禁止されているが、こうして対モンスター用に運用するプレイヤーも多かった。
ただ、今は船が不安定な場所にあり、大変暴発しやすい。
気を付けて使ってもらいたいが、それは難しいだろう。
リヴァイアサンが妨害してくる可能性があるからだ。この塔の強化モンスター達は、軒並み知能が優れている。相手の耐性や弱点を理解し、有効な一撃を選ぶのだ。
そのため、レールガンのような精密兵器は使いにくいと言える。




