63 リヴァイアサン
「魚の取り方これで合ってるのか?」
実際に漁船に乗ってみたが、俺にとっては違和感しか感じない。
海の魔物は容赦なく魔法や船の武装で粉砕し、魚は電気網で捕まえる。
電気で取っていたら死ぬと思っていたが、実際に死んでいた。鮮度ががた落ちである。
「HOI!」
謎の掛け声と共に網を投げ込む。
高速で移動する船で魚を捕まえているのだ。
網もそれなりに大きく、魚を大量に捕まえている。
電気網のため海は電気を帯び、魚が大量に死んでいる。
そこを網でさらうのだ。
端から見れば只の大量虐殺&自然破壊でしかない。
掲示板に「大漁虐殺」と書き込まれていたのも納得の光景だ。
魚は大量に取れるため、店には尽きる事も無いような量の魚が積まれている。
そして、どこからか魚は補充され、尽きる事は無いのだ。
一年も続ければこの世界の人が5年は生きれる程の量の魚が漁獲される。
ここと流通が働けば一気に食料問題が解決されるだろう。
「来たぞ!」
俺はゆっくりと見学していたが、そうにも行かないようだ。
件のリヴァイアサンが現れていたのだ。
俺は飛び上がりリヴァイアサンを見た。
深紅の巨体に鱗がびっしりと生えている。
まともな武器ではダメージを通すことすら難しそうだ。
体力ゲージすらが小さく見える程の巨体だ。
俺は目を凝らしてリヴァイアサンの名を見た。
"Leviathan of true disaster"
「名前が違う…………」
本来、リヴァイアサンは"Leviathan of water dragon"であり、このような名前ではない。
俺の知る限り、ボスモンスターは名前が意味を持つ。肩書きや二つ名が書かれるのだ。
しかし、このリヴァイアサンの肩書きは"true disaster"。
直訳すると「真の災厄」である。
ただ、このような名前が付いているモンスターは、この世界の住民から見た時の印象である可能性が多い。
この場合、リヴァイアサンが人々にとって災厄だと思われているのが妥当であろう。
そうでない場合、おかしな事になる。ここはまだウェーブ3なのだ。そんな所でラスボス級の敵が来られてたまるか。
「水流ブレスきます!」
クルーが叫んだ。
それを聞いた船長がボタンを押す。
そこには「魔力障壁展開」の文字がある。
過度な武装だ、とつくずく思いながら俺は成り行きを見守った。
勿論、俺がいつでも武器を抜けるように準備はする。
俺のメイン武装は槍だ。サブ武装にライトマシンガンもあるが、今は収納鞄にしまっている。
「迎撃用意!」




