59 ウェーブ2突破
ボスにとどめの一撃が入る。
魔法が炸裂した瞬間、ボスのHPバーが勢い良く減り、ゼロになった。
次の瞬間、ボス特有の消滅エフェクトとともにボスが消滅する。
「なんだこれ!?」
僕は叫んでいた。
水面が下がっている。
部屋の水が抜けているのだ。
完全に水が抜けきった後、部屋の中央にワープホールが出現する。
ウェーブ3へ通じる扉だ。
「やったぞ…………」
もう叫ぶ気力すらなかった。
魔法の過度使用による脱力が起こり始めたのだ。
全員が床に横たわる。
僕も意識を手放した。
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「さあ、次へ行こう」
僕は起き上がるとミリルに言った。
どうやら僕達が最初に起き上がったようで、周りには攻略に参加したプレイヤー達がぐっすりと眠っている。
そういえば、服も濡れている。後で乾かしておかなければ。
「行きましょう」
ミリルが話し掛けてくる。
服が透けそうになっている。
僕にとっては目の毒でしかない。
「乾かしておいてくれ」
僕が言うと、ミリルはいきなり服に手を当てた。
その瞬間、服が乾いた。
僕には理解できなかった。魔法ではあろうが、どんな魔法を使ったのか。
「炎魔法で乾かしました」
そのときは何を言っているのか分からなかった。
後に知ったことだが、ミリルは炎魔法の魔力元素を放出して加熱していたらしい。
「行こうか」
寝ているプレイヤー達を邪魔しないように通り、ワープホールに飛び込む。
そして見えたのは、ウェーブ1でも見た壁画。
「海……………」
壁画には海が描かれている。
広大な海と、魚。
今回は湖との事でボスも魚だったが、次も魚のようだ。
もしかしたら、海竜といった海のモンスターかもしれないが。
「行こうか」
壁画を見つめていたミリルに声を掛ける。
「あっ、はい」
ミリルも急いで近寄ってくる。
僕達はウェーブ3の門を開いた。
日差しが差し込んでくる。
思わず目を押さえた。
手を離すと、飛び込んできたのは一面の大空だった。
扉を潜ると、はるか下に海が見える。
どうやら、崖の角に出ていたようだ。
「あっ、あれは…………」
ミリルが指を指す。
そこには、岩が階段を形作っている。
そして、その向こうには町エリア。
どうやらウェーブ3も、ウェーブ2と同じようにフィールド形式であるようだ。
僕達は走り始めた。
少し離れた岩の階段に向かって走り、階段を慎重に降りる。
いくら強化された体といえど、この高さから落ちれば死んでしまうだろう。
断崖絶壁。その言葉が一番似合う崖を慎重に降りる。
下は砂浜。僕達は降り立った。
「さあ、行きましょう」
ミリルが目の前に見える町に向かって走り出す。
僕もそれを追いかけた。




