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リブート・オリジン  作者: とも
ウェーブ2:自然と風の共和
53/73

51 会議:2

 「終わりか?」

 「いや待った。まだだ」


 なんだ、まだ終わりじゃないのか。いつも重要な事を伝えて終わりだったからな。

 会議とは名ばかりに実際は世間話に近い。もっと人数が増えていればこんなことも無いだろうに。

 そういえば、ラベルがミリルを呼んでいたな。ミリルのリハビリが済んだら呼んでみるとするか。ただ、それでも6人だ。

 ここの通称は"解放の円卓"だ。円卓には程遠い人数ではある。


 「そういや………えっと、サエコさんだったか?」

 「えっ?あ、はい!」

 「あんたのその耳………エルフか」


 カインの発言にラベルが割り込む。


 「カイン、どういうことだ」

 「耳だ。あの細長い耳………エルフだ」

 「…………道理で、魔法が強い訳だ。生産職なら、戦う事も不要なのに」


 サエコさんはエルフだったか。

 ゲーム時代、ソードマジックには種族の概念があった。キャラクリエイトの時に選べるステータスの一つが種族である。

 人間は勿論、エルフ、ドワーフ、妖精、妖狐、吸血鬼、鬼人。様々な種族があった。今記した物の倍以上有るらしい。

 ただ、ゲームでは人間を選ぶプレイヤーが多かった。それは、種族特性の存在からだ。

 種族特性は、全ての種族に付与された、無効に出来ない能力だ。メリットとデメリットが付きまとう。

 種族特性のお陰でこのゲームの種族選びが重要になったのだ。

 エルフは「消費MP半分」「魔法スキル攻撃力上昇」の能力が有るが、その代わりに力パラメータが上がりにくくなり打たれ弱くなる。

 ドワーフは「生産スキル強化」「物理パラメータ上昇率上昇」の代わりに俊敏パラメータが上がりにくい。

 このようにメリットとデメリットがあるのだ。では、肝心の人間はどうなのか。

 それは、「デメリット能力が無い代わりにメリット能力もない」である。つまり、どのようなプレイングでも良かったのだ。

 エルフやドワーフ等はプレイスタイルが限定され、臨機応変に立ち回れない。だが、人間はプレイスタイルが限定されない。これが人間が多い理由である。

 これまで僕は人間のプレイヤーにしか会ってこなかった。当然、異種族の絶対数が少ないからである。異種族のプレイヤーに会うのはこれが初めてだ。

 最近では、魔法スキルに強力な物が追加されたため、エルフなどの魔法種族が多く必要とされているらしい。だが、それも僕達には無関係な事だ。

 ちなみに、種族で最強と呼ばれるのは吸血鬼である。それは、その能力とステータスの高さが理由だ。

 能力は「日中は全ステータス大幅ダウン」「夜中は全ステータス大幅アップ」である。更に、「吸血でHP 回復」まで付いている。夜中は必然的に全種族の中で最強となる。しかも、夜中は目も効くため夜の不自由もない。

 だが、この世界で暮らすには少し不便かもしれない。

 

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