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リブート・オリジン  作者: とも
ウェーブ2:自然と風の共和
46/73

44 フェイム防衛戦

 走る。やみくもに走る。

 暗い水路の脱出口であるマンホール目指して走った。

 気を失ったミリルを抱えて、びたすらに走った。


 「待テェェェ!!!!」

 「誰も待たないと思うぞ!」


後ろから追ってくる男を振り返らずに走る。

後少しだ。後少しでマンホールが見えてくる。


 「ゲート?」

 

 マンホールの横にゲートが見えた。ゲートの方が早く出れそうだ。

 軌道を変更してゲートに走る。


 「追い付いたぞ!」

 「追い付かれたか……!」


 ついに追い付かれた。ゲートまで後10メートルも無いのに……!

 ゲートが開き始める。いきなり開きだしたゲートに驚いたが、人が通れる大きさになった時点で急いで通る。

 男の大きな体ではまだ通れない。引き離すことに成功した。


 「来たか!早く逃げろ」


 ゲートの前で立っていたのはザンジだった。


 「縁は切った筈だ!」

 「そうもいかねえ!しかも、ギルドの依頼だからな!」

 「……死ぬなよ」


 ゲートの前の広場には合計六人。ゲートの前は中央公園である。逃げる分には都合がいい。

 ザンジと共に少年と少女。恐らくこの二人がザンジのパーティーであったのだろう。


 「追い付いたぜ!」

 「待たせたな、我々も加わろう」

 「ラベル、カイン、ルウェイス……」

 「お前は早く俺のギルドへ向かえ!装備を整えてこい、それまで持ちこたえる!」


 僕は再び走り始めた。ギルドホームへ向かって、走る。

 

 

 視点:ザンジ


 「行ったな……俺達は、それまで待つぞ」


 ゲートはロックを掛けて開かないようにしてある。だが、内側からはゲートを殴る音が聞こえてくる。しかも、音が聞こえてくる度にゲートがへこんでいく。

 扉を破られるまでに俺達は魔法で強化を済ませ、いつ破られても良いようにする。

 今は既にギルドからの依頼で五十人のプレイヤーが集まっている。俺達の役目は、あの男を止める事。

 フェイム内で起こった連続失踪事件。情報集めのプレイヤーがここまで推理してくれた事は良いが、リクのあの怪我……只者ではない。


 「突破されます!」

 「構えろ!」


 ラベルの号令で武器を構える。その直後、轟音と共にゲートが吹き飛んだ。

 

 「マジかよ………鋼鉄製のゲートだぞ!?」


 そして男が姿を表す。目は血走り、腕の血管は張り裂けんばかりに浮き上がっている。


 「ハア、ハア……面倒な物を出しやがって……お前ら、殺してやるぞ」


 そう言って男は謎の錠剤を取り出す。そのまま水も無しに飲み干してしまった。

 途端、男の纏うオーラが目に見えるほど強くなる。


 「あれは魔力のオーラだ!」

 「奴め、ドーピング錠剤を飲んだな………」


 男が叫び出す。


 「殺す、殺す、殺す殺す殺す殺すぅぅぅぅ!」

 「殺シテヤルゾォォォ!!」


 声が裏返り、オーラが更に強くなる。

 

 「ダアァ!」


 男の気迫と同時にオーラが爆発する。圧倒的な衝撃。俺達の体が宙に浮くほどの強さだ。


 「怯むな!突撃しろ!!」


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