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リブート・オリジン  作者: とも
ウェーブ2:自然と風の共和
43/73

41 潜入

 薄暗い地下道。下水を流しているようで水路がある。

 だが、その水路の側に付いている通路には、無人機が徘徊している。この水路は、どうやら洗浄した後の水を流しているようだが、いくらなんでも無人機まで居るのはおかしいだろう。

 この町はインフラ整備は整っているが、ファンタジー要素が強い。全くファンタジーとは関係のないロボットは居ない筈だ。

 

 「来たか………」


 独特の機械音が水路に響く。無人機が近付いてきているのだ。幸い遮蔽物は多く、身を隠すのは容易だ。

 水路の壁のへこんでいる場所に身を隠す。だんだんと音が近付いてくる。

 姿を現したのはメタリックボディの二足歩行ロボット。両肩にブラスターらしき機械まで取り付けられている。幸い、僕が見たことのある形式のロボットだった。

 確か、このロボットはレーダーを搭載していないロボットで、視界のレンズに写らなければ気付かれない。ただ、音センサーはあったはずだ。確か、戦闘音に反応する筈だ。

 ロボットが去っていく。恐らく、巡回ロボットだろう。いずれここに戻ってくる筈だ。早めにここを去る事にする。

 まるで迷路のようになっている水路を進んでいく。本当に迷路のようだ。さっきからロボットを多く見掛けるが、同じロボットかもしれない。確か、迷路は右手を壁につければ必ずゴールに行けるらしい。早速やってみる。


 「………ここか?」


 ドアがある。後から付けられた物らしく壁にはヒビが入っている。

 音が鳴らないようにドアを静かに開ける。中から光が漏れる。明かりがあるようだ。誰か人でも居たのだろうか。この水路は照明はあるがそれでも暗く、見通しが効かない。だが、この部屋の明かりはまるで昼間のような明るさだ。

 ドアを開けてスキル「ハイディング」を使用する。魔法で偽装するスキルだ。看破は殆どされない。特にプレイヤーには、ハイディングをしているプレイヤーは殆ど分からない。一説ではダンボールを被ると更に偽装出来るらしいが、逆に偽装が甘くなりそうである。


 「人が……居ない?」


 中はオフィスのようになっている。パソコンが備えられ、警備をしているのが分かる。ロボットのカメラと同期した監視をしているようだ。監視カメラもあったようだが、偶然カメラを避けれていたようである。

 誰も居ない。だが、先程まで人が居たようだ。デスクに置かれたコーヒーがそれを物語っている。まだ湯気が立っている。ここは本当の警備室かどうかは分からない。ただ、何処にも警備室と分かる物はない。

 部屋を調べ始める。書類が積まれている。

 表紙には「ギルド計画」と書かれていて、ページをめくると長大な文章が書かれている。

 ここはギルドホームなのであろうか。それならば、警備ロボットを配置するのも納得だがこのような水路にギルドホームを作るのであろうか。

 文章の一文目には、「ギルドを脱退したメンバーを連れ戻し、再び所属させる」と始まっている。確か、ミリルも前はギルドに所属していたらしい。だが、メンバーと意見が食い違い半々に分裂してギルドは壊滅したらしい。

 まさか、ギルドに連れ戻すために誘拐したのだろうか。この世界には洗脳魔法の類があり、レベルさえあれば自由に洗脳出来た筈だ。


 「おっと……ネズミが入り込んでいたようだ」


 背後から銃のリロードをする音が聞こえる。カシャッと音を立てて僕に銃が向けられた。

 咄嗟に腰の拳銃を抜き放ち振り替えって銃を向ける。

 居たのは若い女。それが拳銃を持って構えている。少しの沈黙の内に僕は剣も抜いて構える。


 「何が目的で誘拐した」

 「勿論、ギルドに再加入させる為だ」

 

 僕の言葉に冷静に答える女。ランキングを見ると、僕よりもランキングが下だ。油断しなければ勝てるだろう。

 

 「ミリルを取り戻しに来たのか?」

 「知っているのか……教えろ、ミリルは何処にいる」

 「この部屋の反対側だ。だが、お前は行く前にここで死ぬがな」


 

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