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リブート・オリジン  作者: とも
ウェーブ2:自然と風の共和
41/73

39 失踪

 「やっぱり、適正が4人居るとボスも簡単だな」


 僕が呟くのを聞いて、ラベルも頷く。


 「4人でこれか………やはり、フィールドは適正レベルが低いのか」

 「そうだな………」


 そして次の攻略に移ろうと思った瞬間、カインが叫んだ。


 「あった!あったぞ!」

 

 いきなり騒ぎ出すカインを見て、ラベルが呆れたように黙る。少しばかり溜め息も混ざっていたように感じた。

 勿論僕も何事かと思って振り返る。そして、カインが握り掲げていたものは、一本の鍵だった。


 「………鍵?」

 「いやぁ、ホント探して幸運だったぜ!」

 「こんな物に何の意味が……」


 ローレウスは無感情に鍵を見詰めている。

 

 「フィールドの向こう側にな、ダンジョンフロアあるだろ?あそこの鍵だぜ!」

 

 カインの指差す先には空に伸びる塔。ダンジョンフロアに、鍵が必要だったのか……?


 「でかしたぞ!」


 ラベルが珍しくカインを褒め称える。


 「ちなみに、鍵はどこに……?」

 「えっ?」

 「いや、鍵のあった場所だが……」

 「ああ、心臓のど真ん中だぜ!」


 心臓のど真ん中。つまり、あの鍵が血のように赤い理由は……

 

 「取り敢えず、洗おうか」

 「そうだな………」


 カインから素早く離れる一同。


 「そこに水辺があるから洗ってこい!」

 「俺、またパシリかよ!」

 「違う、責任的な事」

 「同じじゃねえか!」


 カインが洗っている間、僕はスマホで情報を集めていた。パソコンは勿論だが、スマホがある時点でもうファンタジーとはもう言えないだろう。


 「何……失踪だと!?」

 「どうした?何かあったか」

 

 「ミリルが……失踪した」

 「失踪?居ないだけだろう」


 その頃の僕はそこまで危惧していなかった。

 まあ、大丈夫だろうと思ってしまった。


 「いや……彼女の持ち物である魔法機械の発信が途切れた」

 「戦闘で壊れたのか?」

 

 そう言って僕は言葉を詰まらせた。


 「違う……確かミリルは単独ではあまり戦闘に行かない……」

 「しかも、暫くレベリングはしないと話した……」


 つまり、彼女は本当に失踪した可能性がある。

 言って悪いがこのような場合殆ど誘拐だ。しかも、わざわざ通信機を破壊する……

 計画的であるのか?

 なんせにしろ誘拐の類で無ければ良いが……


 「何だと?逆探知出来た?」

 「待て、逆探知とは何だ」

 「ああ、逆探知とは……」

 「違う!まさか、ミリルを見張っていたのか!?」

 「何故その発想に至る……」

 「先程、彼女の発信が逆探知出来た。位置の特定もな」

 「そうか……少し行ってくる」

 「何処に?」

 「勿論、助けに行くに決まっているだろう」

 「せっかく鍵を洗ったカインには悪いが、先にロックを解除してくれ」


 そう言い残して僕は駆け出した。

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