31 ウェーブ2定時報告
ウェーブ2が解放されてから、再び極秘会議が行われた。
「さて……会議を始めたいと思う」
「今回は、ウェーブボス攻略についてだ」
まだウェーブ2の解放から3日しか経っていないのに、もう攻略の話を持ち上げてくるラベル。それに対して、驚きを見せる皆。
「早過ぎるだろ!まだ三日だぞ……」
「いや、それが……」
そこで言葉を切るラベル。何か悩んでいるような仕草を見せている。
「ウェーブ1ボス、余りにも簡単に突破されただろう?」
「まあ、そうだが……だが、あれは安全マージンを確保していたからだ。今度のボスの目標レベルは300万らしい」
「ちょっと待て……本当かよ」
「いや、そうだが」
「おいおい……」
いつのまにかラベル、ローレウス、カインの三人で討論になってしまっている。
このままでは進む話も進まないので、ラベルに声を掛ける。
すると、ラベルはコホンと咳払いをして向き直った。
「前回は、レベルと戦略があったから攻略できたのだろう?」
向き直ったラベルにローレウスが話す。
「ああ。リクが提案してくれた氷作戦で案外楽に攻略できた。最も、特殊効果のオーラには悩まされたのだがな……」
「氷作戦は僕じゃなくてミリルだ」
「ああ、そうだったな。出来ればこの会議にも出て貰いたかったが……断られてしまってな」
ラベルがそこまで言って、僕は冷や汗をかいた。
僕はミリルに家の留守番を頼んでいた。だから出席しなかったのでは無いのだろうか……
「そういえば、リクはミリルとコンビだったな……」
気付かれたか!?
「羨ましいなおい!」
そっちかよ!
しかもラベル、キャラ変わってないか?
「で、次も氷作戦で行こうと思う。耐性が無ければだがな……」
確かに、氷作戦は耐性が無ければ滅法強い。ネームド乱獲も軽く行えてしまうのだから。
「まだ、ダンジョンフロアの守護モンスターは攻略されていないだろう。そっちが優先だ」
「そうだな……そう言えば、ミリルに称号が付いたらしいな」
コンビを組んでいる自分でも知らない事だ。どこから手に入れたのか……
「称号は"氷の聖女"らしいな。俺はミリルから電話で聞いた」
電話で聞いたと言うことは、僕が寝てから付いたのか。知らない訳だ。
そこまで会話して、ローレウスが会話を元に戻そうとする。
「で、戦法はそれで良いとして、レベルはどうするんだ」
「ウェーブ2が解放されてから、レベル200万以上のプレイヤーが大勢集まってきてな……」
「我々が必死にレベル上げすれば、十分に安全マージンを確保できる」
「で、どれくらい集まったんだ」
「81人さ」
81……今の攻略集団と同じくらいの量集まったのか。
合わせて約160人。ボス攻略は100人が目安なので、過剰と言える。
「ああ、その内の十人は情報収集担当だ」
「ボスの情報とかを集めてくれるよう頼んである」
ラベルが付け加える。
前回のボス攻略では、不完全だったとは言え情報のお陰でかなり楽にボスを攻略できた。今回からさらに情報を手にいれる事が出来る。しかも、ボス以外の情報も。
「さて、定時報告は以上だ。次は……」
「今の定時報告かよ……」




