24 コンビ結成
「あの、ネームドもう居ませんよ……?」
「狩り尽くしたのかな」
「当たり前ですよ!何十体狩ったと思ってるんですか!まあ、お陰でレベルは上がりましたけど……」
あれからネームド狩りを続け、周りにもうネームドが居ないまでになった。
確か38体だ。
高速で狩れた理由は、主にミリルのお陰だ。ミリルのコキュートスで完全凍結からの僕が首を切り落とす。そのパターンで殆どのネームドを瞬殺出来た。
確実に切り落とすためにルインクロックで加速する。周りの時間が遅く感じるようになるルインクロックを使えば、狙いを定める時間は十分だ。
そんな訳で狩りまくり、魔法鞄が素材で満杯に成る程の量を狩った。
ウェーブ1のネームドを殆ど僕達だけで倒したのではないだろうか。
「あの、そろそろ帰りましょう」
「ああ、鞄の量も苦しいしな」
言われるままに塔から出る。もう夜の真っ只中であり、夜のフェイムには活気が溢れている。一番プレイヤーが多い町でもあり、その活気は流石としか言いようが無い。
「ちょっと、付いてきてください」
「ちょっと、何処に行くんだ」
「行ってからのお楽しみです」
夜の町を歩き続けるミリル。そこに僕が付いていく。
商店街を横切り、町外れに向かっていく。
次第に人の姿が無くなっていく。
着いた場所は、町の外れにある小さな公園だった。
ベンチにミリルが座り、座ってと言わんがばかりに手招いてくる。
僕は手招かれるままにベンチに座る。
「話が有ります」
ミリルが僕の手を取って言う。
「コンビを、組みませんか」
「………コンビか。僕は良いが君の方はパーティーとか大丈夫か?」
「私も、ソロですから」
「………分かった」
「コンビを組もう」
僕のその言葉を聞いた途端ミリルは嬉しそうに言う。
「あ、ありがとうございます!」
「それにしても、何でコンビを組みたいなんて言ったんだ」
「私、リクさんのような友達が、いなかったんです」
「だから、仲間が欲しくて」
「分かったよ」
「で、今日はどうする?プレイヤーホームは有るのか」
「無いです……宿でも取りましょうか」
「大丈夫だ。プレイヤーホームを持ってる」
「じゃあ、お世話になりますね」
そこまで言って、僕は重大な事に気が付いた。知らない内に女を家に誘っていたのだ。
僕とミリルは殆ど外見の年齢は変わらない。まあ、本当の年齢は違うだろうが。
今更キャンセルも出来ずミリルを家に招く事になってしまった。
そして家に着く。
「へえ、ここにあるんですね」
「結構辺鄙な所だろ」
「でも、綺麗ですよ」
ミリルが丘の上から町を見下ろす。こんな景色、ゲームは勿論リアルでも見た事は無かった。
「じゃあ、お休み」
ミリルが寝室に向かった。勿論僕とは別室ではあるが。
僕は自室の部屋の電話を取った。
宛先はラベル。
あの時、電話番号を交換していた。起きていれば良いが。
「もしもし」
「何だ、リクか」
「こんな夜中に何の用だ」
「ミリルを知ってるか」
「ああ。攻略集団のレイピア使いだな」
「実際は、魔術師だがな」
「mgkに誘ったら簡単に入るんじゃないか」
「いや、今日僕とコンビを組んだから行かないぞ」
「コンビか。ソロ同士だものな」
「それより、今日ネームドが殆ど消えていたんだが知ってるか」
ラベルが声色を変えて言う。
「ああ、あれか」
「知ってるのか!」
「全部、僕達で狩ったぞ」
「はぁぁ!?」
「おいおい、復活するとは言え狩りすぎだろう」
「まあいい、用はそれだけか」
「いや、少し調べて貰いたい事がある」
「何だ?」
「そっちのギルドでまだ怪しい奴が居ないか調べてくれ」




