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6月4日
病に伏した彼女の死を嘆く青年の詩。
自らの死を悟った彼女が部屋に刺した
花は…
ルーゲルダが一本枯れた。
君の好きな花だった。
僕は君がこの部屋から
消えて、それに一度も
水を与えなかった。
ルーゲルダの花言葉を知った。
君はこうなることを知っていた。
君は昨日死んだ。
君は自分が死ねば僕の愛は薄れる
そう思いこの花を刺したのだ。
僕はその口もなく、
最早生きてすらない
それに水を与えた。
馬鹿だなあ、僕は、、
いや、よそう、
君を悲しませるだけだ。
窓の外では土砂降りの雨。
そうだな。この雨が止んだら。
向日葵が咲く季節になったら。
君に会いに行こうと思うんだ。
6月の雨は僕の涙なんて
綺麗に洗い流してしまう。
6月は愁。ーーより
楽しんで頂けたら幸いです(^_^;)
ルーゲルダには
”薄れゆく愛”と云う花言葉があります。
向日葵には…おっとこれ以上は野暮ですね。