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「はぁ!?お前がリーダー?どうして?」


部活から帰ってきたお兄ちゃんに、リーダーになった事を報告するとそんな言葉が返ってきた。


「驚くようなことかな?酷いなぁ。」

「全然、酷いと思ってないだろ。てか、リーダーになる気さらさらなかっただろ?」

野球中継を見ている私の隣に、タオルを肩に掛けて座ってきた。

「お前の事だ。きっと、長引けば野球中継を視聴する為のサイクルが崩れるとか思って思わず場を仕切ったんだろ。しかし、他のグループがなかなか決まらなかった為、思う通りにならなかったって所か?」

「すごいね。正解だよ。お兄ちゃん名探偵だね。」

「適当な返事だなぁ。」

呆れたように笑いながら同じように視線をテレビに移した。



「そういえば、お兄ちゃん。過去のオリエンテーションで何かあったの?」

延長戦に入り、ピッチャーの交代で投球練習が始まった時だ。

「なんだ。注意事項でもあったのか?」

「普通のカレーを作れって言われた。」

「カレーぐらい作れるだろ?」

自信を持って答えようとした時である。


(あれ?どうやって作るんだっけ?前世の記憶があるなら覚えているはずなのに分からない。そういえば、前世のオリエンテーションの内容も結局思い出せてない・・・・。)


「明里?」

心配そうな顔でお兄ちゃんが顔を覗いてくる。

私は、安心させる為に返事をする事に決めた。


「大丈夫だよ。適当に野菜を入れて、水入れて、カレーのルー入れればいいんでしょう?」


この発言の後、中継を消されて、過去のオリエンテーションでの惨劇について説明された。


結局、チームは相手の4番の一振りによってサヨナラをくらったらしい。


(中継が終わった後に、説明すれば良かった・・・・)



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