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特に何もしない陰陽師  作者: 太刀風居合
Another final
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自白

松林はすぐに痺れを切らして俺に襲いかかってくると睨んでいたが、奴は項垂れたように、その場に寝転んで動こうとしない。


 「なんだ、お前も違うのかよ。俺の部下の希望者じゃないのか。残念だなぁ、なんで俺は災害扱いされてんだよ。時代の変革に犠牲は生じる必須事項じゃないか。それをこの楽観主義者共が」


 楽観主義者……、それはお前には似合わないかもな。奴は今まで失敗をしていない。全ての作戦がうまくいっている。


 「どうして俺が最強なのに。俺に着いてこようとしない……、恐怖が安心に変わる瞬間を味わおうとしない。なぁ、そこの糞餓鬼。教えてくれよ」


 「言っても無駄だ。あんたはもう終わりだ」


 終わり……? その言葉にも奴は理解を示そうとはしなかった。至極不愉快と言わんばかりに顔をしかめて、自分の汚点を省みる事は絶対にしない。自分が何者かを理解していないのか。お前が全ての元凶だということを理解していないのか。


 「そこの餓鬼は死にに来たとして。おい、そこのオッサン。お前は何をしに俺に会いに来たんだ? さっきの俺の返事に答えなかったって事は、あんまり期待できないが。お前も俺を討伐か?」


 「えぇ、場合によっては。でも一先ずは情報収取に参ったと言わせて貰います。若干、オッサンが癪ですねぇ。自己紹介をしておきましょうか、私の名前は面来染部。あなた、河野壱絵こうのひとえなる人物を知りませんか?」


 こいつも人類の危機とか、そういうの関係無いんだな。自分の敵討ちが優先か、まあ悪霊に何を求めているって話にもなるのだが。


 「誰だ、そいつ。しらねーよ、そいつに俺が関係あるのか?」


 「関係あるかどうかは、こちらで判断します。彼女は柵野栄助に憑依された、一般人の被害者です。彼女は陰陽師に安全に保護されるべき存在だった。それを彼女は無残にも何者かに暗殺されてしまったのです。我々はその真相を確かめるべく、この城までやってきたのです」


 いや、我々じゃねーよ。俺はそんな事を目標にはしていない。確かに彼女を救えなかったのは心残りだ、その代償もきっちり払う所存だ。だが、彼女の多面ではなく、俺は全ての陰陽師のために、平和主義者としてこの場に来ている。彼女は俺の思いの強さの一つだ。


 「あぁ、あの緑画の理事長が捉えたあれか。あぁ、俺もあの場にはいたぜ。あの頃は俺も奮発していたからなぁ。この位置に辿り着く為に」


 あっさり自白しやがった、まあ俺たちを恐れて下手な言い訳を言うような奴じゃないよな。まあ、これは分かっていた話だ。やつ以外に犯人は考えられないからな。


 「奴は俺が成り上がる為の、良い出汁になると思ったのだがな。柵野栄助を殺せば俺は陰陽師の格が全世界に示せる。最凶の悪霊からこの世を救えるのは俺一人だと、世間に思い知らせられる」


 そんな概要めいた事は聞かなくていいんだよ。こっちが知りたいのは、陰陽師の掟を破り、河野壱絵を殺害した裏切り者の名前、それだけだ。


 「それで? お前がやったのか?」


 「あぁ、殺してやったぞ。この俺が自ら仕留めてやった。まあ死体は理事長に回収されたがな。この目で奴が息絶える様を確認した」


 だってよ、面来染部。始末書を探る作業が必要なくなったな、真犯人がやって来てくれたからな。やっぱりこいつが全ての元凶だったか、まあこいつの行動パターンだったから、目に見えていたからな。


 「馬鹿だなぁ。お前が殺したのは柵野栄助じゃないよ。お前が殺したのは、只の救うべきだった一般人だった。お前は陰陽師じゃない、只の犯罪者、そこら辺の通り魔と左右ない。自分が伸し上がりたい為に、一般人を見殺しにするなんて、お前はやっぱりモンスターだ」


 「これで私にも闘う理由が出来た。松林力也、殺してやる」

 また実験で遅れました、すいません

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