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護衛

敵は紛れも無く最強クラスの妖怪だ、生半可な戦い方じゃ危険な目に合うだけだ。それも二体同時に相手にしなければならない、あの二体のコンビネーションは歴史に名を刻む程の素晴らしさである。ただの二対四の構図ではない。


 「ちくしょう、闘いは覚悟していたがあんな化け物とは」


 「ですが、格納庫が悪霊を絶対に寄せ付けない隔離空間で助かりました。これで戦う作戦を考える時間が得られました。それにしても、妖怪の状態なら入れたはずです、もう悪霊となったと考えて戦った方が良さそうですね」


 荒っぽい事は嫌いだが、ここは素直に追継に同意する。こっちが手加減して戦える相手じゃない、情けなど無用で戦わないと本気で殺される。


 「それにしても、あの二体。もう完全に正気を失ってましたね。それでいて暴走はしていなかった、的確に私達を殺すという目的のみに集中していた」


 それは奴らが暴走しているのではなく、洗脳されているからだろう。悪霊の能力で操られている、おおむね綾文功刀はあの二体に自分に危険が生じた時に、守護するようにでも命令していたのであろう。


 「でも奴等を倒さない限り、綾文功刀に刃は届かない」


 あの巨体連中を倒さない限り、本部での抗争は終わらない。綾文功刀がいかに危険な存在かは分かった。だからこそ、ここで必ず倒さなきゃいけない。


 「よーし、作戦会議だ。三人とも聞いてくれ。お兄さんに良い考えがある」


 だからお前が仕切るなよ、理事長先生。今日はお前の学校の生徒として動いてなんかないんだよ。だが、理事長は地方から本部直轄の陰陽師になったエリートだ。さぞ戦闘馴れしているはずだ、幾多の戦場を切り抜けてきたのだろう。これは頼ってみるのが正解かもしれない。


 「奴等を二体同時に相手取るのは不可能だ。二体を分割しよう」


 …………いや、間違った事は言っていないのは分かる。そりゃ、それが最善策なのかもしれない。でも……それくらい誰でも思いつくよ。俺だってイメージ出来てたもん。俺はむしろその先を知りたかったのだが。


 「お父さん、それでどうやってあの二体を分断させるのですか? 向こうもそれくらいの出方は把握してくると思いますし。奴らの一段上を行く何かがないと、がむしゃらに挑んでも意味ないですよ」


 そうだ、分断が必須なのは分かっている。問題はどうやって二手に分けるかだ。


 「それは今からこの四人でしっかり考える事じゃないか」


 つまり今のところ詳しい作戦なんかありはしないんですね、分かりました。さーて、どうやって奴等を倒そうか。

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