中学校~ミニ体育祭まであと四日~
おれは、いつものように祐介と別れて、教室に向かっていった。
ただ、いつもと違ったところは、祐介の視線がもう死んだようになっていたからだ。
そして、その教室は、異様な熱気に包まれていた。
「おい、あの『Light』がついに世界二位になったってよ。」
「ああ、頭おかしいよな。」
「ただ、今回頭おかしいのは、敵をボスの邪神以外倒していないんだよ。スゲーよ。」
「ああ、それに邪神倒したのも、戦闘モードのキチガイプレイと同じような感じだったぞ。ガチめに三時間同じ作業をしていたぞ。十倍速でも十八分は超高速でヒット&アウェイしまくってるんだから...」
「ほんとに、『くろくろきんぐ』は命拾いしたよな。」
「一年は動かなかった『走れ治癒魔法』、ついに落ちるかぁ。結構プレイ綺麗で気に入っていたんだけどなぁ。」
ひかるは、横目に額を机に押し付けて、唸っている土恋さんをチラッと見る。
三つ右の席なので、よく見える。
「本当に、あれだけの作業をよくできたよな。一体どれだけゲームやりこんでるんだろう。本当にーー」
「「「「「頭おかしいよ。」」」」」
見事にハモった。
ひかるは思った。
(え、俺そんな頭おかしいかな?敵モブ倒さない方が時短になっただけだけど...)
『神の頂』では、敵を倒して素材を手に入れなければ、鍛冶屋で武器や防具などは作ってもらえない。
そして、常人なら敵を倒して防具などを作り、さらに強い敵を倒してさらに強い防具を作り...と進んでいく。
常人ならば。
そう、常人ならば。
ひかるは、戦闘モードで最低限の武器、鉄のこん棒だけで邪神を三時間で討伐した記録がある。
そして、ひかるは全く同じことを行ったのだ。
おそらく、海外でもすごく話題になっているだろう。
あと、どれだけやりこんだか、だって?
あのゲームを始めて(異世界から来てから)一か月だぜ。
心の中で、ほくそ笑む。
そして、チラッと黒板を見ると、またしても突っ込むことになった。
<<私は今日も『神の頂』のプレイヤースキルを上げるので、休みます。ちなみに、私は999位になりました。三桁突破です。\(^o^)/>>
(え、三桁って999?地味に自慢になってないよ!?あと、休むのって教師にあるのかは知らんけど出席日数大丈夫!?)
突っ込むことが多すぎて、困るのだった。
土恋さんは、相変わらず机に突っ伏しているのだった。
ーーそして、微妙な表情の校長先生がきた。今日は、教頭もつれて。
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「...........」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
ええーー。
やっぱり。




