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光の先


「光が見えました。もうすぐです、奥様」

「はい」


先行を買って出たザックに続いて狭い抜け穴を進む。


リンシャの言葉通りなら、このまま城壁を抜けて左に進めば街道に出る。

そこまで行けばいかなクリスランとて兵を差し向ける大義名分がない。

後はイーロンデールに出戻りし、約束の慰謝料を元手に新事業に着手すれば誰もが幸せに……。


『皆』の中にどうかあなた自身も加えてあげてください


リンシャの言葉が頭をよぎる。私はいつから自分の幸せを考えなくなったのだろう。

民のため、家のため。私を生贄令嬢たらしめていたのは、もしかするとイーロンデールの家族だけはないのかもしれない。 


「出口です、奥様」


ザックが静かにそう言った。決断を求めている。

神泉か、街道か。

私はどっちに進めばいいのだろう。

右か、左か。


「奥様、戻ってください!」


しかし、無情な運命は私の決断を待ってなどはくれなかった。

抜け穴を出た先に広がっていたのは木漏れ日の降り注ぐ林。

明暗差に目が眩み、しばし瞼を閉じてまた開くと、


「――え?」


数十本もの槍衾に包囲されていた。


「やあ、シエラ。やっぱりここから出てきたね」

 

その後ろで、クリスランが笑っていた。 


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