第31話 ご飯、作るの??
今日のランチ、だったけど。
また陸音さんの試作……で、ランチメニューが決まっていたのだ。料金はいつも通りでいいから、試食してホ欲しいと来たが。
これはこれで、おそらく……自信作と見た!!
「なになに何??」
「今日はオムハヤシだが、ちと工夫があんだ」
「ほーほー?」
綺洞さんも知らないらしく、ほとんど用意されてたらしいそれを見れば……雑穀米と、タンポポオムライス風以外は、至って普通のオムハヤシに見えた??
「やけに、健康食……ぽい?」
大きく好き嫌いはないけど、カロリー消費を考えるとここのご飯で栄養管理してもらっているから……文句は言えないけど。
ルゥには、きのこたっぷりで美味しそうに見えた以外の工夫があるのかな??
「おう。こいつは、炒めもせずに野菜の水分で煮込んだだけだ」
「ほーう?」
「えぇ? ちゃんと水分たっぷりなのに?? 玉ねぎとトマト?」
「葉野菜も入れてんが……あとはきのこのせいもあるな」
「きのこって水分でんの??」
「……もちっと、食材に興味持て」
とりあえずひと口食べたけど……普通に食べるハヤシより、酸味強めなのにまろやか。きのこのせいにしては、もうちょっと違う工夫……雑穀米じゃないなら、なんだろ?? 全部食べてもわかんなかった。
「美味しいけど……なんか違う??」
「やっぱ、味覚が鋭いな。んで、那湖には流子から頼まれているもんがある!!」
食べてる途中だけど、なんかお米ぽい?ものと砂糖か塩を出されてしまった……?!
「待って!? あたしに自炊は!!」
「自炊じゃねぇ……仕込みだ」
「……似てない?」
「厳密に言えば……だが。流子に頼まれたんだよ……」
この先、何かしらでパートナーが出来なくもない。壊滅的な自炊バーサーカーを矯正するなら、身内から習うのがいいだろうって……陸音さんに依頼したんだって。
『かき混ぜるだけの塩麹作り』から。
「……一日一回?」
「今秋手前だから、一週間だな? この塩麹で俺んとこの店の調味料にする」
「……大丈夫?」
「に、させんだよ。バイト代代わりに一日一回、好きなオリジナルコーヒー飲ませてやるから」
「んー……ここ、壊れなきゃいいけど」
「見守りに、綺洞も居てくれ!」
「ほいほい。ボクは飲みものいいよ〜? 麹塩の仕込みかぁ。東北のばあちゃん世代が作ってたなあ」
「綺洞さんに頼んじゃえば?」
「それだと意味ないよー?」
とゆことで、あたしの『矯正のためのバイト』が始まり。
まずは、先に陸音さんが仕込み途中だというタッパーからスプーンで混ぜるとこから……だったけど。
「…………混ぜるだけなら、爆破しない?」
それが普通なんだけど、いっつも自炊で何かしらぶっ壊しちゃう身としては……なんか新鮮に見えた。まる。




