神への反逆
口呼吸「さて、この遺体を処理しないと。よいしょ」
口呼吸「しかし。女性の体ってこんなに柔らかいんだな。すべすべだ。思い出せば前の世界では酷かったもんな」
回想
教室の隅で、俺はいつものように小さく肩をすぼめていた。周りの生徒たちは俺に無関心なように見えたが、実際は違う。俺の周りには、常に笑い声が響いている。俺は顔を伏せ、視線を下に落としながら、ただただその笑い声が遠くに感じられることを祈っていた。
「あれ、あいつまた口呼吸してるよ?」
後ろから声がした。振り返ることなく、俺はその声を無視したいと思った。しかし、その声はすぐに近づいてきた。クラスの中心で目立つ存在の女Aが、わざとらしく息を吸い込んで鼻をつまんだ。
「うわ、ほんとに臭い。気づいてるのかな?」
周囲の女子たちはくすくす笑いながら、視線を俺に注いでいる。俺は顔を真っ赤にして、さらに体を縮こませた。口を閉じることができず、浅い呼吸をする自分が嫌でたまらなかった。それでも、何も言えない。
女Aは、俺の隣の席に腰掛けて、わざと大きな声で言った。「ねぇ、今日もまた寝不足?」 女Aは俺の顔をじっと見つめ、冷やかすように言葉を投げた。俺は無言で顔を伏せ、目の前のノートにすがるように視線を落とす。
教室の空気が、さらに重く感じる。俺は、その重さを感じ取ることしかできなかった。何もかもが自分のせいのようで、どうしてこんなにも孤独なのか、言葉が浮かんでは消えていく。
「私たちと一緒に昼休み過ごす?」 女Aが冷笑しながら言うと、他の女子たちは思わず吹き出した。俺はその場を離れたくてたまらなかったが、足が動かない。声も出ない。
教室の空気は、ますます俺を孤立させていく。クラスメートたちの笑い声が、どんどん大きく響き、俺はその声に自分の存在が薄れていくような気がしてならなかった。
口呼吸「くそっ思い出すと腹が立つ。マキ。悪いけどパンチするぜ」
ばきっ
口呼吸「ごめんな。俺のエゴで殴って」
マキ「いいわよ。そんなつらい過去があったのね」
口呼吸「あぁ、お前は俺の理解者なのか」
マキ「そうよ。理解者よ。」
口呼吸「ありがとう。誤解していたよ。」
マキ「あなたを元の世界で殺した犯人の正体を知ってるわ」
口呼吸「なんだと?」
次回。衝撃の事実発覚