第10幕
第10幕
この連載エッセイで伝えたいことは、以下だ。
①良いお医者さんに出会うまで、諦めてはいけない
私は、ヤブと言っていいほどのとんでもない怠け者の医者に出会い、人生の時間を無駄にした。
病巣部が小さければ、痛みは起こらないと言われ続けた。
あまりにも否定され続けたため、
「自分の痛みは、なんで起こるの?気のせいだっていうの?」
と、自分の感覚に自信が持てなくなっていった。
それでも、最後に奮起して良かった。
良い病院に転院出来て、本当に良かった。
ちなみに、私の場合、ホルモンバランスの崩れにより、痛みが起こっているらしい。
子宮を摘出することで、痛みが起こらなくなる可能性が高く、私はそこに賭けている。
もし、このエッセイを読んだ人の中で、病気で困っている人がいたら…。
信頼出来るお医者さんに出会えるまで、頑張ってほしい。
その方が、きっと、納得のできる生き方になる。
②子供だけが人生ではない
我が家には、ネコちゃん、コネコちゃんがいる。
人間の子供を生み、育てることは出来なかったけれど、私にはかけがえのない家族がいる。
子なし夫婦って、どんな風に年をとっていくのか…。
想像が出来なくて怖くて、泣いた夜もたくさんあった。
けれど、無いものを嘆くより、今あるものに目を向ければ、豊かな世界に生きていることに気がつける。
私は愛し、愛されていて、幸せだ。
③お金、時間って大事!
私がここに至るまでには、膨大なお金と時間がかかっている。
通院も検査も入院も、何もかもにお金と時間がかかっている。
お金と時間がなかったら、こんなにじっくりと治療出来なかったと思う。
公務員の良いところだ。
社会保障制度がしっかり確立されていて、年休もサッと取れたし、療養休暇や病気の休職にはスッと入れた。
お休みの間も給与が出た。
私は公務員になるために死ぬほど努力したが、努力してよかったと心から思っている。
生活苦に陥ることなく、お休みできている。
④人間関係って大事!
私には、助けてくれる人がたくさんいる。
夫をはじめ、親戚、友だち、同僚…。
周りの人たちはみんな、心から心配してくれたし、支えてくれた。
ありがとうって、本当に思ってる。
たくさん病気について一緒に悩んでくれた夫。
相談に乗ってくれた親戚。
お酒を飲んで笑い飛ばしてくれた友だちたち。
休んでいいよ!って言ってくれた同僚たち。
迅速に動いてくれた管理職。
主治医。看護師さん…。
細い血管を一発で仕留めてくれる採血のスーパー看護師さん…!
私を励まし続けてくれた美容皮膚科のナースさん…などなど。
たくさんの人が、私一人のために力を尽くしてくれている。
私の弱い体は全然思い通りに動いてくれず、すぐ貧血で倒れた。
周りの人に何かをしてもらっても、即座に感謝を返すことはできなかった。
それが心苦しかった。
せめて、いつも、ちゃんと言葉と態度で感謝を伝えようと、気をつけてきた。
ストレートに、恥ずかしがらずに自分の気持ちを伝えてきた。
そうして、人との縁を大切にしていたら、いつの間にか、私は『バックにめちゃくちゃ味方のいる女』になった。
今、私には味方が大勢いる。
何十人、何百人と、私を応援してくれる人がいる。
だから、痛い手術も乗り越えられる。
限界公務員 鰯田鰹節。
内臓ひとつ取りますが、今後も変わらずお付き合いいただけると嬉しいです(*´▽`*)
この第10幕が投稿されたということは、手術が無事終わったということです。
どうかご安心ください。
最後までお読みいただき、感謝です♡
結局、左卵巣も摘出することになりました。
内臓ふたつ取った女になりますね…!
でもおかげさまで生きております♡




