4話 繝励Ξ繧、繝、繝シ
1/13、大幅に修正しました。
現在、ルシエルの目の前には半透明のプレートのようなものが出ている。
便宜上、ステータス画面と呼ぶことにしたそれは翔一がルシエルになってからの3年間で見つけた成果のひとつと言っていいだろう。この画面は他の人には見えないらしく、両親にこの話をした際に怪訝な顔をされてしまいうやむやにするのに苦労したため、もう二度と誰にも話さないと誓った。
(そんなことより、大事なのはこれだよな)
ルシエルはもう一度、目の前の画面を睨みつける。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前:ルシエル=メルシエル
性別:男 年齢:3
職業:魔王Lv.1・繝励Ξ繧、繝、繝シLv.1
HP:15 MP:37
STR:7
DEF:8
INT:19
DEX:18
AGI:13
LUK:4
魔法属性:呪
状態異常:なし
《スキル》
呪属性魔法Lv.1・自己分析
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(うーん、主人公の初期ステがオール10だったのを考えると、さすが魔王様って感じだな...)
ゲームでのルシエルの境遇を思うと、LUKが主人公の半分以下なのがなんだか泣けてくるが、INTやDEXは倍近い値だし、AGIも少しだが高い。STRとDEFが少し低いのが気になるが、LUKに比べればまだマシだからよしとしよう。どうしようもないことをクヨクヨしてても仕方がない、というのがルシエルの前世からの信条だ。
気にしすぎるのは精神的にもよろしくないといのもあるが、それよりも気になるものがルシエルのステータス画面には表示されていたのだ。
繝励Ξ繧、繝、繝シ
文字化けした文字の羅列。
職業の欄にあるため職業なのだろうが、それ以上はわからない。ただ、ルシエルに今ステータス画面を見せている《自己分析》というスキルが文字化け由来のものであることは何となく察せた。
魔王という特大の爆弾に加え、文字化けした職業と見たことも聞いたこともないスキルというブラックボックス。ルシエルに焦燥感を与えるには十分すぎるものだ。
(ゲーム時代にはなかった職業にスキルか...早いとこ俺のゲーム知識がこの世界でどこまで通じるのか調べないとな)
こんなに早く相違点出てくるとは思わなかったが、とルシエルは苦く笑った。