1話 ゲームプレイは計画的に
不定期投稿です。
よろしくお願いします。
『リリウム=ルベルムに解呪の杖をプレゼントしますか?Yes/No』
Yes
『リリウム:ありがとうなのです!すごくかっこいいです』
『コマンド:リリウム=ルベルムへ攻撃系上級魔法の使用許可』
『リリウム:こ、攻撃魔法ですか?...何だかできそうな気がするです...リリはやってみせるです!』
『リリウム:そ、《茨の槍》』
ドゴーン
『リリウム:や、やったです!リリにも攻撃魔法が使えたのです!』
ピロンッ
『リリウム=ルベルムのパーティ加入条件をクリアしました。リリウム=ルベルムを加入させますか?Yes/No』
...Yes
『リリウム=ルベルムがパーティに加入しました』
『リリウム:よろしくなのです!!』
そう言うと画面の中でリリウムが微笑みかけてきた。
「...ッ」
ッッッィィィィイイイイヨッシャアアアアアアアァ
清潔感の溢れる白い部屋に1人の青年の喜色を含んだ叫び声が響き渡る。
(長かった...本当に長かった...)
心臓は先程からうるさいほどバクバクしているが、青年の身を支配していたのは快感とも取れる満足感だった。
(一眠りしたら、リリウムと一緒にどこに冒険に出よっかな...)
抗えぬ眠気と満足感に身を委ねるように青年は眠りにつこうと、横になったそのときだった。
ズグンッ。
聞いたこともないような重い音が心臓から聞こえ、青年はとっさに自分の胸を抑える。
そこからはあっとゆう間だった。
ナースコールに手を伸ばすまでもなく。
青年は二度と覚めぬ眠りへと急速に落ちていく。
紫雲翔一。
享年20歳。
死因、
過剰興奮による心臓発作。
そして、舞台は移り変わる。