プロローグ
この世には許していい娘たちがいる。彼女らは低身長、貧乳、ロりボイスと、いくつかの武器を持っている。
彼女らのことを人はロリといい、それを愛する男たちはロリコンと呼ばれる。
ロリコンとは、「ロリータコンプレックス」の略であり、性愛の対象として少女、幼女を求める心理というものらしいが、この俺、矢田知也もその一人である。
しかし俺は現実のロリを見て興奮などしない。現実はただの小学生であり、大きい瞳や、発育途中の美しい胸、ツインテールなんて存在しない。
しかし、次元を超えれば話は別だ。二次元は素晴らしいもので、俺が求めているもの全てが存在している。金髪ツインテール、大きい瞳、かわいい声。数年前、たまたまオススメに入ってきた二次元幼女たちの動画を見て、俺はすぐに興奮させられた。俺が求めていたものはこれであると確信させられた。
妹の姿を見てもまったく興奮なんてしないのに、二次元の小学生はいとも簡単に俺を興奮させてきた。一気に目覚めた俺は、その日に幼女系の漫画、小説、ノベルゲーム等を買い徹夜して彼女らの魅力に魅せられてきた。
そんなことが続き時は4月になった。高校ではクラス替えもあり、友達とも離れることになるかもしれない。でも俺はそのほうが都合よかった。なにしろ俺は二次元という禁断の果実を手に入れてしまった。もう現実に戻ることはできなだろう。そのことが友達にばれてしまうと、ロリコン、オタクの勲章を新学期早々ゲットしてしまうことになってしまう。それは社会的抹殺に等しく、俺は自殺しかねない。現実をほぼ捨てた身ではあるが、やっぱり世間の目や女子たちの哀れみは心に刺さるものがある。俺はロリコンの事実をかくしていかなければならないのだ。
しかし、この決意は4月の学校あるあるイベントである転校生のあいつによって一瞬で崩れてしまった。
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