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エピローグ

 エピローグ それはずっと続いていく



 明希に呼び出された翌日、私は今までにないほど重たい足取りで学校に向かっていた。

 あんなことを訊かされて学校を楽しめるわけがない。

そして気が重たい理由のもう一つが今日は雨が降っているからだ。今まで通りの傾向だと、下校するまでにまたローファーが水浸しにされてしまう。

 そんなため息を吐きながら昇降口を潜り、私の下駄箱を開けた。

「――――!」

 その瞬間、息を飲んだ。そこには昨日家に帰るなり捨てた、あの黄色い百合の造花が置かれていたからだ。

「人からのプレゼントを捨てるなんてひどいことしちゃ駄目だよ」

 同時に聞こえたいつも通りの彼女の声に背筋を凍らせながら振り返る。

「どうしてこれがここにあるのよ!」

「あはは、やっぱり昨日の内に捨てたんだね。あんなことがあった後だからそうするだろうと思って、入れておいたんだよ。人からのプレゼントを無下にするなんて咲奈も酷いなぁ」

 私の行動が完全に読まれていたことも気に食わないが、あんなことがなかったかのようにいつも通りな明希に恐怖を抱いていた。

 昨日私に見せた、怒りも狂気も執着も全てがなかったかのように、笑いながら私の手を引いて教室に連れて行こうとする。

 最大の敵でありながら唯一の味方である明希に手を引かれながら私は歩く。

 これから先に待ち受ける、先の見えない沼に浸かる決意と共に、私は歩く。

 偽りの友情の貴女と共に。

 黄色い百合の造花と共に。





 どうも337(みみな)です。

 この度は『黄色い百合の造花を貴女に』を読んでいただきありがとうございます。

 本小説は冬童話2019に向けて書いたものとなっております。

 去年のあとがきで冬童話に参加するのが七回目と書いていたので、今回で八回目の参加となります。去年と同じ感想ですが、本当よく続けていられるな、と自分でも感心しています。

 今回は約一年振りに小説を書いたので、リハビリ的な意味合いが大きいです。本当はもっと短くしたかったのですが、思いのほか長い小説になってしまいした。

 それと去年に引き続きまた花をモチーフにした小説になっています。

 花をモチーフにしたのはこれで三回目となっています。あんまり意識していなかったのですが、多いですね。


 最後に、過去の冬童話祭で投稿した『スノードロップに託した想いは――』『うそつき』『僕が願った勇者の夢は――』『生きたがりの僕。』『死にたがりの僕が見つけた生きる理由。』『ハルジオン』『見えるから。』もよかったらご覧ください。

 では、ありがとうございました。



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