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いつも読んで頂きありがとうございます~~!
大変お待たせしました~~! 歴悪猛スピードで書いていきますっ!
感想も全部読ませていただいております。いつも本当にありがとうございます。
そして、小説の八巻が出版されましたので、是非~~!
森の女王クシャナ編です!
それから、大木戸、ANNの取材を受けさせて頂きました~~!良かったら、是非ご覧ください!
https://www.animenewsnetwork.com/interview/2025-06-27/deconstructing-villainesses-and-heroines-an-with-ill-become-a-villainess-who-goes-down-in-history-/.224845
ではでは、これからも楽しんで書いていくので、楽しんで読んで頂けたら幸せです!♡
……ここは?
目が覚めると、知らない天井が目に入って来た。
私はさっきまでのことを思い出す。キイに魔力を注いでもらおうとしたら、もう既に魔力は戻っているって言われたのよね。
考えられるのはジュリー様。もしかして、魔力を返してもらえた!?
私は起き上がって、状況を整理しようと部屋の中をグルグルと歩き始めた。寝起きの運動は大切だ。頭を活性化させてくれる。
…………ここはきっとラヴァール国の王宮よね? きっと、ヴィアンが運んでくれたんだわ。
クシャナの記憶を消して……、そうだわ。私ちゃっかりレベル99まで!!
私はその場でガッツポーズをした。
少しは私の苦労も報われたわ~~! やっぱり実力をつけるのって楽しい!
クシャナの願いも叶えれたことだし、そろそろデュルキス国に返らないと。みんな、きっと心配しているでしょうね。……特にジルやデューク様。
突然消えちゃったんだもの。消えた期間にラヴァール国の森の世代交代に貢献までしちゃったんだから。
「おい、お前がノックしろよ」
久しぶりの聞く声が部屋に響いた。
……ヴィクター!!
私が部屋を開けようとした瞬間に、今度はヴィアンの言葉が続く。
「お前が先に着いたんだろう」
「俺は侵入者がなにかしでかさないように見張っていただけだ」
「ガキ」
「おい、今なんて」
そのタイミングで私は扉を開けた。二人とも「「あ」」と声を重ねて私の方を見る。
「お二人仲が良いですわね」
「「どこが」」
「なにかあったのですか?」
「アリシアの様子を見に来たんだ。体調は? もう動いて平気なのか?」
「いつもの女々しい喋り方はどうしたんだよ」
ヴィヴィアンではないヴィアンの喋り方にヴィクターは突っかかる。
私も思わず心の中で「ガキ」と言ってしまった。ヴィアンはヴィクターの言葉を無視する。
「もう全回復! ありがとう。ヴィアンよね? ここまで運んでくれたの」
「ああ」
「……あの後のことを少し聞いても?」
「もちろん。お茶でもしながら話そう。マカロンも用意した」
「マカロン!」
私は思わず声を上げてしまった。
ああ、気絶するまで頑張った甲斐があったわ。森でのパーティーではほとんど食べれなかったんだもの。ようやく落ち着いてマカロンと向き合えるのね……。
私がマカロンに対して感慨深くなっていると、ヴィクターが怪訝な表情で私を見つめていた。
「俺もお前に聞きたいことがあるんだ」
「何?」
「とりあえず、早く着替えろ。 ここで待ってるから」
どうしてこの男は乱暴な言い方しかできないのかしら。そんなんんじゃモテないわよ。
ヴィクターに「分かったわよ」と答えて私は扉を閉じた。ベッドの端っこに着替えが用意されていることに気付く。
…………絶対にヴィアンが準備したでしょ、これ。
私は煌めく黄色のドレスを手に取りながら、顔を引きつらせてしまった。




