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歴史に残る悪女になるぞ  作者: 大木戸 いずみ
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感想を頂いたので今頃なのですが書かせていただきます。

設定としてアリシアの悪女基準がずれております。

本当の悪役を見たいと思って読んでいただいた方には申し訳ございません。


沢山のブックマーク登録有難うございます。

読んでもらえて本当に嬉しいです!

本当に有難うございます!

「なぁ、アリシアをゲストとして一緒に舞台に出すのはどう思う?」

 今何とおっしゃいました?

 私をゲストに出すって言いました?

 アルバートお兄様は何を考えていらっしゃるの。

「ああ、確かにそれはいい案かもしれない」

 ゲイル様?

 賛成しないでください。

 私は生徒会のメンバーではありませんわ。

「嫌ですわ」

 私ははっきりそう言った。

「何でだ?」

 アルバートお兄様が不思議そうに私を見る。

「まず魔法学園の生徒ですらないですもの」

「それは僕達で何とかできる」

 何とかしてもらわなくてもいいのですが……。

「折角だからアリシアちゃんも出ようよ」

 リズさんが私に微笑む。

「嫌って言ってますの」

 少し空気が張り詰める。

 リズさんはそれでも嫌な顔一つせず笑顔を作る。

 やっぱり何故か苦手だわ。多分、彼女と私の波長が合わないのよね。

「絶対に楽しいよ? いい思い出になると思うし」

「リズさんの価値観を勝手に私に押し付けないでくれます?」

 私のこの一言で空気が一変した。

 リズさんは困惑した表情を浮かべる。

 私がリズさんにさせたかったのはこの顔よ。

 前回の時に出来なかったから今回でリベンジ出来たわ。

「ごめんなさい、そんなつもりじゃなかったの」

 リズさんはすぐに謝った。

 あら、私はもっとバチバチのバトルを期待していたのに。

 あっさり私が勝ってしまいましたわ。

「アリシアも言葉がきついぞ」

 アルバートお兄様が少し怒りながらそう言った。

 ……やったわ! 久々にアルバートお兄様を怒らせる事が出来たわ。

「私は思った事をそのまま言っただけですわ」

「それが相手を傷つけるんだ」

 確かにそれは否めないわ。

 けど本当の事を言って何が悪いのよ。

「とりあえず、話を次に進めよう。アリちゃんも無理強いされて嫌だったんだろう」

 カーティス様の明るい声が部屋に響く。

 不穏な空気をどうにか和ませようとする。

 なんだか居心地が悪いわ。

 やっぱり七歳の頃とはもう違うのね。

 小さい頃は我儘だって言われるだけで許されていた事が大人になるにつれて許されなくなっていくんだわ。

 確か私も前世では大人になるにつれて我慢する事が沢山あったわ。

 それを私は十歳で体験しているのよね。やっぱり貴族だから求められるものも大きいのね。

 つまりゲームの中のアリシアは、心はそのままで体だけ成長したから悪役令嬢になったって事よね?

 なら、私はこのまま成長していけば無事に悪女になれるって事よね。

 じゃあ何の心配もいらないわ!

 これからも自分に正直に生きていけばいいのよ!

「アリ、もっとリズと仲良くなる為に二人で町に行ってこい」

 アルバートお兄様が私の方を向いてそう言った。


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