表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖属性魔法と黒き翼  作者: 不(?)定期さん
1章 王都の勇者たち
9/62

1-9/9 閑話 あの日、あの時、あの場所で

すいません。今回はいつもの半分です。

閑話なので許してください。


今日の謎言なんてなかった。いいね?(威圧)

私は後瀬理衣。父が自営業をしていて、母も手伝っている。そんな普通の家庭です。

ただ、母方のお爺ちゃんが今はもういないけど剣を扱っていた。

なんでそんなことをしているのかはわからない。

でも、私はそんなおじいちゃんが大好きだった。

剣についてはよくわからないけど、「お爺ちゃんはすごいんだぞ」と、幼いころに聞かされてた。


お爺ちゃんの剣は真っすぐで綺麗だと思った。

なんでかはわからないけど、純粋にそう思っていた。

そのころから、自分の眼がほかの人とは違うんじゃないかと思い始めた。


普通の人は気づかないようなことに気づいたし、商売の手伝いをしている時も相手が何を考えているのかが分かった。

お父さんは「よく見ているな!」と、言ってくれた。

別に不便じゃないから、あまり気にしていなかった。





***




ある日のことだった。

私は友達と一緒に買い物に出かけていた。

中学2年生で休日になるとよく買い物をしたり、遊びに行ったりしていた。


信号が青になり、横断歩道をわたっていたその時だった。

私は大きなトラックが来ているコトン気が付いた。


眼の端でわずかに見えた程度。でも、確信した。

あのトラックは止まらないと。

そう、居眠り運転をしていたからだ。


日も落ちかけていて、周りには誰もいない。

普段は何人かは歩いている人はいるのに今日は誰もいなかった。


私はとっさに、『友達を助けなきゃ』と思い、少し前を歩きながら後ろを向いている友達の背中を押した。

これで友達は助かる。でも、もう間に合わない・・・

そう思い、私は『死』を覚悟した。

もう、ここで終わりだと、明日が来ることもなく、目を開けることもなくなる。


昔の記憶がよみがえってくる。

これが走馬灯か、あの時お爺ちゃんに足の運び方でも習っておけばよかったな。

そうすればこれもどうにかなったかもしれない。


その時だった。

突然何かにつかまれたかと思うと、まさにあの足運びを感じた。

まったく無駄のない、流れるような、私が昔見ていたあの足運びだった。


気づけば、トラックは近くの電柱にあたり、止まっていた。

そして、私を助けてくれたのが同じくらいの年の男の人だということに気が付いた。

でも、顔はよく見えなかった。というより、見たんだけど覚えていない。

その人は言った。


「他人を救うために自分を犠牲にするな。それは助けたとは言わない。自分の命があってこそ助けたといえるんだ」


その時の彼の眼はどこか悲しそうだった。




***




それから時間もたち、高校に入学した。

でも、あの時のことは忘れられない。忘れてはいけない。

そして、彼は何物だったんだろうか、そんな疑問が残る。


あの時の周りには誰もいなかったはずだ。

いや、いたら絶対気が付いている。私の眼は特別だから。

そんな疑問を抱えらがら教室に入る。

初めての高校生活が始まる、頑張ろうと気を引き締めた。


そう思いながら教室に入ったとき、私は驚いた。

だって、あの時の彼が教室の端の机に座っていたのだから。

顔も名前も知らない。普通は初対面だと思うだろう。私だって、そう思った。

でも、なぜか確信できた。この人が彼なのだと。


彼の名前は大和透。自己紹介の時、そう名乗った。





***




それから2年生になった。

まだ、あの時のことでお礼を言えていない。

1度、言おうとしたのですが、


「あの、2年前のトラックの件で助けてくれましたよね」

「ん?どういうことですか?そんな覚えはありませんが・・・。俺は用事があるので、さようなら」


とうまく逃げられてしまった。確かに彼だという確信はある。

でも、あの反応の仕方は本当に違うのではないかと思った。




***




私たちは気づくと異世界に飛ばされていた。


不幸なことに、透君は聖属性魔法が使えなくて、精霊も下級精霊らしい。

そんなことを聞いた。


周りは透君を【軽蔑】【同情】そんな目で見ていた。

私はそんな透君を『すごい』と感じた。あれだけの眼を向けられれば、誰だって傷つく。

そんなそぶりも見せずに、透君は生活していた。


でも、何度か眼を見ているうちに気が付いた。

あの目は何かを決心した目だということに。毎日顔を見てはいるが、まったく気づかなかった。

そこで私も決心した。


『あの時のお礼をする。透君を一人にしない。何があってもついていこう』


そう決めた。




***




透君の目的を聞いたときは驚いた。

だって、一人で魔王を倒すといい、地球には帰らないというのだから。

それでもいいと思った。


あの時助けてもらったのだから、少しでも力になろうとおもった。

そこにはずっと一緒にいたいという思いからも来ていた。


でも、透の強さを知ることになるのだった。

ここまでお読みいただきありがとうございます。


*重大発表 ネタバレ注意

この作品の書き方を変えます。この作品は次の作品の布石となります。

ほんの少しだけですが。(主にキャラと魔法の設定)

まあ、『元勇者の後の生活』を書くための『元』の部分になります。

ですので、すごく早く終わらせる予定です。


正直に言うと、『後』の部分が書きたいだけです。

ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ