1-5/5 模擬戦
水曜日を目標にして火曜日にあげていくぅ!
超!エキサイティング!
これが不定期スタイル
~図書館~
ようやく最初の休日が来た。
この世界の常識については、いろいろと教えてもらっているが、意図的に教えられていない情報があるかもしれないから実際に自分で調べたほうが確実だ。
だからこうして図書館に来ている。
図書館は、普通の入り口からでなく裏側につながっていた。
この世界は書物はとても貴重なものなのだが、日本の図書館よりも大きく広い造りになっている。
本棚の端にはA1~ずっと数字がふられていて、これでどこに何があるかを表している。
さらに、この建物は三階建てで、地下もあるらしい。
地下は非常に頑丈となっており、ごく一部の限られた人しか入ることができない。
すでに教えてもらったことも初めから調べた。
・この世界について
この世界は3つの大陸がある。
今いる、主に人族、獣人族、エルフ、ドワーフなどが住んでいる大陸。
この大陸の北には魔族が住んでいる大陸がある。
そして、西側の離れたところに龍人族の住む大陸がある。
・人族の大陸には3つの大国がある。
それぞれ大陸の東・北・に王国・帝国がある。
西側と南側にはずっと森や山があり、エルフや獣人族、ドワーフなどが住んでいる。
もちろん交流は行っており、少数だが、この王国にも住んでいる。
・魔法について
威力を示す目安があり、下から下級魔法・中級魔法・上級魔法・精霊級魔法・聖級魔法・神級魔法があ る。
ここからわかるように、精霊との契約は非常に強力だ。
まあ、これぐらいでいいだろう。
実際にその領地に行ってからでも遅くない。
それに最近は常識についてはもう教えることはないそうで、その分、武術が午前になり、午後が魔術になるらしい。
やっと本格的にやっていく感じだ。
「あれ?透る君ここでなにしてるの?」
「ああ、魔法について調べたくてね」
そこに福島あかりと後瀬理衣だ。
後瀬理衣は黒髪黒目の背が低めの女の子で、ツインテールにしている。
「へー、やっぱり魔法って憧れるの?」
「まあね。魔王を倒すためにも頑張らないとね。それに聖属性魔法が使えないから、早く追いつきたいし ね」
「透る君ならすぐ使えるようになりますよ」
「そうだよ!私たちも負けないように頑張らないとね」
「ありがとう。じゃあ、俺はここらへんで失礼するよ」
「うん、じゃあねー」
「さようなら」
まあ、あんなこと言ったけど、正直言って聖属性魔法はあんまりいらないんだよな。
魔法は死神様と訓練してるしファミリアーの力を引き出せるようになったほうが強いんだよな・・・
『マスターには誰も使えない魔法を使えるようになると思います』
『うん、そうだよなそこまでいかないと守れるものも守れなくなってしまう。そうならないようにするため に訓練してんだもんな』
『はい、すべてが守れるように私も最大限サポートさせていただきます』
『ありがとう。俺もファミリアーが契約してよかったといわせれるように頑張るよ』
『それでこそ我がマスターです』
ちなみにやっと魔力量が半分行ったらしい。
あれだけやったのにまだ合格の半分とは、恐ろしい。
〈ステータス〉
トオル・ヤマト
〈種族〉 人族 男
〈レベル〉1
〈体力〉 1450
〈魔力量〉98570
〈魔力〉 26500
〈攻撃力〉850
〈防御力〉790
〈俊敏〉 980
〈スキル〉眷属
自動翻訳 自動書記
??? 魔力操作
縮地Lv8
闇魔法LvMAX 光魔法LvMAX
火魔法LvMAX 水魔法LvMAX 風魔法LvMAX 土魔法LvMAX
刀術LvMAX 体術LvMAX 弓術Lv8 短剣術Lv4
〈称号〉 死神の眷属 真の勇者 魔法を極めた者
〈精霊〉 ファミリアー【最上級精霊】
魔力量と魔力がおかしいことになってます。
これで半分とは、20万ってことか・・・
まだまだ道は遠い。
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~翌日の訓練場~
「よし、そろったな。今回から武道は午前となり時間も伸びた。そこでメニューを変更する。
まずは走り込み10km(30分)、素振り30分、模擬戦60分だ。残りの60分は個人でしてくれ。
考えることも訓練のうちだ!ハッハッハッハッハ!」
「10kmとか俺走れないよ」「しかも30分だぜ」
みんな10km30分と聞いて嫌がっている。そんな中、青山はいつもみんなを引っ張る。
俺にとってはうざいだけだが。
「みんな!10kmであきらめちゃだめだ!俺たちは魔王を倒すんだろ!!だから体力は必要になってく る。それに地球の時よりもずっと体力もついている!頑張ろう!」
「まあ、そうだよな」「そうだね。青山君の言う通りだね!」
うーん、なんで青山が言うとそうなれるのかね?
俺には全く分からないな。これがカリスマ性というやつか。
・・・・・
・・・・
・・・
「休憩は終わりだ!模擬戦を始める。2人1組になって行え。俺が順に指導していくからな!」
「「「はい」」」
「なあ、透る。俺たちとやろうぜ」
こいつは淀 茂輝。少し茶色がかった髪で黒目。身長が高く、勉強もできるが性格が悪い。
そして淀についてまわってっている奴が岸上 謙仁と島村 洋男だ。
岸上は黒髪黒目の特に特徴のない目立たないやつだ。
島村は茶髪で背の低いやつで、淀の子分感がある。
「ええ、いいですよ」
「じゃあ、ルールは俺とお前の1対1で魔法ありにしようや」
「はい、そうしましょう」
「よし!やってやるぜ」
「淀!負けるなよ」
「淀さんなら楽勝っす」
3人とも余裕の笑みで勝気しかないようだ。
なぜそこまで余裕があるのか、いくら模擬戦でも気を引き締めてするべきだ。
その余裕が命を落とすことにつながるのだから。
2人とも位置につく。
「はじめ!」
長剣を持った淀が一気に近づき、剣をふるう。しっかりとリーチを生かしたこちらからでは届かないところから攻撃してくる。
それをまったく気にしてないように長剣の側面に短剣を当て、受け流していく。
上から振るえば横にそらし、そのすきに一歩前に詰める。
しかし、まだ届く距離ではない。
淀も近づかれてはいけないとわかっているので、一定の距離をとって戦う。
まっすぐで慣れてない剣をさばき続けることはどうということもない。
徐々に淀の剣が遅くなる。
もともと地力が天と地以上の差があるのに、体力でかなうわけがない。
さらに、攻撃が通らないことにイライラしだしている。
「なんで、まったく、通らないんだ!」
いったん後ろにとび、魔法を発動させる。
どうやら意味ないことが分かったようだ。
「お前は聖属性魔法が使えないくせに、精霊も下級精霊らしいな!」
「それがどうかしましたか?」
聖属性魔法が使えないことは知っていてもおかしくないが、下級精霊の情報はどこから手に入れたんだ?
召喚したときはみんな自分の精霊のことしか見ていなかったからそこではない。
ということは、どこかで盗み聞きしたか。
本当に性格が悪い。
それにわざと大きな声で言ったからみんながこっちを見いている。
「おい、聞いたか、透るって下級精霊だったのか」
「ああ、全員中級精霊だったのに透るだけ下級精霊なのか」
「えー、そうなの?かわいそう」
「ねー」
などと周りでひそひそと話している。
『マスター、奴は精霊を見下しています。存在を消しましょう』
『そうしたいが、あくまでもあいつは勇者だ。そんなことはできない』
『仕方ありません。今回は見逃しましょう』
『ああ、悪いな』
「おいおい、そんなんで勇者が務まるのかな?」
その言葉はお前にぴったりだ。と思いつつも決して言わない。
面倒ごとは嫌だからな。
そう淀がいうとだんだんと俺を見る目が【軽蔑】【かわいそう】などといったものに変わっていく。
これが淀の狙いだ。
人が嫌がることをして楽しむ、そういうやつだ。
「そろそろ決めさせてもらうぜ!ラミア!ファイヤブレス!」
「ギヤァァァァァァァァァ!」
こいつは馬鹿なのか、異世界にきてまだ7日しかたってないやつに精霊魔法はなったら死ぬだろ!
こいつの精霊は蛇のようだ。
俺は【特別】な訓練をさせられ・・・させてもらったからこの程度は初級魔法でも強いぐらいだ。
でも、委員長が結界張るようだから任せよう。
「マフィン!結界で守って!」
「キュウゥゥ!」
俺とブレスの間に結界が張られる。
委員長の精霊はホッキョクグマのようだ。ずいぶん小さいが。
「淀君!さすがにそれは許せないわ!下級精霊では守り切れない威力よ!」
「そうだぞ!ちゃんと考えろよ!」
「はいはい」
「淀、こっちにこい、話がある。今日はおしまいだ」
そういって騎士団団長が淀を連れて行った。
委員長と青山が助けに入ったがやはり【同情】の目で見てくる。
そういうのが一番嫌いだ。だが表情に出してはいけない。
助けてもらったことになっているのだから。
「2人ともありがとうございます」
「それはいいけど、大丈夫?」
「ええ、まったく無傷です」
「そう、よかった」
「ああ、そうだな。怪我がなくてよかった」
そうして今日の訓練は終わった。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
テストがあるのでつぎは遅くなるかもしれません。
待っていてください。