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聖属性魔法と黒き翼  作者: 不(?)定期さん
2章 冒険者と仲間
18/62

2-7/18 ギルドマスター

学校の結果発表がありました。

何とか受かりました。

これで投稿が続けられそうです。

これからも読んでください。

~ギルド~




今は薬草採取に行ってきて戻ってきたところだ。

特に何もなかった。

ただ、門を出るときにギルドカードを見せると、ただで通れるのはありがたかった。

まあ、そうしないと冒険者が税だけ取られて仕事が成り立たないし、そうすると国としても魔物が増えてしまうからそうなっているらしい。

でも、実力のないものにはいくら税が少なくても、常に命をかけているわけだからすぐに死んでしまう。

それでは元も子もない。

その一方で、実力があるといわれるCランク以上になると生活が安定してくるという。

完全に実力がものをいう世界だ。

だがそれがいい。



「あの、薬草関係を採取してきました」

「はい、こちらですね。また、たくさん採られたんですね」


俺はいつもの場所で換金する。

ここは俺の定位置になりそうだ。

で、どうやって採取をしたかというと、いつも通りに【空間把握】と【鑑定】のコンボだ。

マジでこれは強いな。


「えーっと、薬草が5束、毒消し草が5束、アオキノコが5束。これは・・・マンドラゴラですか。それが3つということですね。どれも品質が良い状態のようで。知っていますか?マンドラゴラって貴重なんですよ?それを3つもだなんて目立ちますよ」

「ええ、それを知ったうえで、ですよ。ちょうど生えていたので」


実は魔物狩り(フリティアのレベル上げ)で森の奥に入っていっている。

そこで運よくマンドラゴラがあった(いつもの手段)のでとってきた。


「そんなことはないのですが・・・。まあ、いいでしょう。合計で銅貨5枚と銀貨4枚ですね。あ、そういえばマスターが呼んでいましたよ。案内しますのでついてきてください」

「そうですか」


どうやらマスターの部屋は二階にあるようで受付の左端にある階段から上がっていく。

パッと見た感じはただの部屋があるだけだ。

おそらく会議にでも使うのだろう。

そんな中で一部屋、強力な魔力を見つけた。

魔力は一切漏れていないがなんとなくわかるのだ。


「ここです」

コンコンッ

「マスター、トーラです。二人を連れてきました」

「入ってくれ」

「失礼します」

「「「失礼します」」」


中に入ると一番奥の机にマスターが座っていた。

銀髪で耳が長く、褐色の肌をしている。

これはダークエルフという種族だろう。

その人が醸し出す雰囲気はとても色気がある。

女性でも惚れるといった表現が合いそうな、男ならだれでも振り向くといった女性だ。

そんな中にこれまであった人たちとは違う何かを感じる。

しかし、どこかで感じたことのあるような、いや、どこかで感じたものだ。

それが何かはわからないが。


その部屋はまさにマスターの部屋にふさわしいといえるつくりになっている。

机の後ろに窓があるがそこから魔力を感じる。

何か仕掛けがありそうだ。

そして、真ん中に机と向かい合う2つのソファー。

壁には絵画が飾られている。

どれをとっても一級品だ。


「トーラ、ありがとう。下がっていいわよ」

「はい、失礼します」

「それで、あなたたちが凄腕のFランク冒険者ね。獣人の子は新しい仲間かしら?二人と聞いていたのだけど」

「はい、そうです。本題に入りましょう。まず、どこまで知っていますか?」

「あらあら、気が早いわよ。まずは自己紹介をしましょう。私はここのギルドマスターをしている、フロートよ」

「そうですね。私はゼロです」

「私はリースと申します」

「え、えっと、フリティアです」

「そう。それではあなた、ゼロの質問に答えましょう。どこまで知っているかというと全く知らないわ。あなたたちが多くの魔石をとれる実力があって、今日、冒険者になったってことぐらいよ。ただ、フリティアは3人の中で弱いようだけど冒険者としてやっていけるだけの実力があるわね。どうしたらそんなに早く強くなれるのかしら?私の予想だけどフリティアは今は奴隷じゃないけど、もともとは奴隷よね。わずかに奴隷紋の魔力が残っているわ」

「流石ですね、ギルドマスター。まさかそこまでわかるとは思いませんでした。では、私たちのことを話す前に確認をしておきましょう」

「ええ、いわよ」

「まずは、この冒険者ギルドですが、独立機関だそうで。それで冒険者をある程度守ると・・・。私たちはそれだけの冒険者と認められましたか?」

「ええ、もちろん。あなたたちはギルドにとって欠かせない冒険者になるわ」

「そうですか、ありがとうございます。では」


そう言って俺はここの部屋を別の空間に飛ばす。

こうすることであちらの世界からの干渉はできない。


「これは?」

「これであちらから干渉できなくなりました。そして、このネックレスをつけていただけますか?これは今から話すことがもし、漏れた場合命を落とすからくりになっております。そして、魔力を通してもらえると、私に直接メッセージを送ることができるようになります」


このネックレスは【契約の腕輪】の強化版だ。

パーティーメンバー以外で話さないといけないときように作っておいた。

その為、効果は強めにしてある。


「なるほど、私は誰と話しているのかがわからなくなってきたわ。わかったわ、それをつけるわ。それで、何のために?」

「それでは、お話ししましょうか・・・」


話したのは俺とリースが異世界から召喚されてきたということからここまでのこと。

魔王討伐という目的があるということ。


「そう」

「ええ、なので目立つわけにもいかないんです。だからここは直接、フロートとして私に依頼をしていただければと思いまして」


そう、ギルドとしてではなく一人の依頼者としてギルドを通さずに依頼を受けるということ。

そうすればランクが上がることはないし、マスターが依頼するということはそれだけ危険で報酬が高いということになる。

これで目立たずに金を稼ぐことができる。


「へぇ、なるほど。確かに、そうすればあなたも目立たずに仕事ができて、私は危険な依頼を遂行することができるってわけね。いいわ、その話に乗るわ」

「ありがとうございます。これは独り言なんですが、南門から出て左側にゴブリンを見つけたんです。普通より大きく、強い個体を。それで調べてみたところ、どうやらゴブリンが集落を作っているようです。数がざっと200は越えているでしょうか。あ、すみません。独り言を言ってしまったみたいで」

「そう、近いうちに依頼をしようかしら」

「そうですか。それでは失礼します」


俺たちはそういうと部屋を出ていった。





***

~sideフロート~




「はあ、なんなのかしら」


ゼロたちが部屋を出ていくとそんなため息が漏れた。


私はここのギルドマスターをしているフロート。

しかし、本当の目的はこの世界に異常がないかを確認するため。

ここならより多くの情報が入ってくる。

もちろん、ほかの領地のギルドではマスターがいるのだがここは王都なのでそういったところの異常が発生した時には情報が合いってくる。


別の国にあるギルドの場合は特殊な水晶で通信することができる。

しかし、この水晶は昔の遺産なのだ。

だから、中心の数少ないギルドにしか置けていない。

また、通信にとても多くの魔力を消費するため、使う人が限られる。


なぜこんなに情報を求めるかというと私が精霊王と契約しているから。

契約しているといってもごくわずかな力を借りているだけ。

でも、それだけでも上級精霊と同等の力がある。

それほどまで精霊王の力というものは強大なのだ。


しかし、今日来たあのゼロという男はおかしかった。

精霊王が認めたのだ。

ただの人間である人間は精霊王に認められるわけがない。

実際に私はダークエルフとして圧倒的な才能があり、命を顧みない努力をしてきた。

それを続けて軽く200年。

やっと精霊王に認められるだけの実力になった。


そこまでしてやっと精霊王に認められたのにもかかわらず、今の私ではゼロにかなわないと分かる。

いや、分からされたというできか。

どうやったらあのレベルにまで上り詰めることができるのだろうか。

部屋に入ってきたときは隣のリースというこのほうが断然に強いと感じられた。

それでも私が勝つ自信がある。


しかし、話して分かったがゼロの強さは圧倒的だった。

なぜ、もっと早くわからなかったのかというほどの強さを持っている。

それこそ魔王でも絶対にかなわないのではないだろうか。

今回は3体、と異常なのだが。


そこまではまだよかった。

しかし、完全に話を相手のペースに持っていかれたことのほうがありえなかった。

もちろん、経験の差があるのだから私が上になるはずで、それだけでなく様々な交渉をしてきた中でずっと私のペースを作ってきた。

だから、相手のペースで話すというのはありえないことだったのだ。


まったく、なんなのかしら。

いくら勇者だとしても強すぎるでしょ。

リースのレベルでも勇者として歴代3位ぐらいはあると思うわ。

まあ、白の勇者しか知らないのだけど、あの勇者は圧倒的な差で歴代1位だったと村長が言っていた。

あくまで聞いただけなので正確には知らないけどゼロは勇者だけでなくこの世界での歴代1位のレベルがあるといえるでしょう。


リースも完全にゼロに会話を任せていた。

フリティアのほうはただしゃべれないだけのようだったがリースはゼロに対して絶対の信頼を置いている。

ゼロがあの二人を信頼しているとは言い切れないが。


これは絶対に敵に回せないわね。

何としても、私の全権限を使ってゼロたちを守らないといけない。

それが交渉の結果で、私にできるただ一つのできることだから。

ゼロを利用しようとか考えてはダメ。

何としても味方でいてもらわないと・・・。




ここまでお読みいただきありがとうございました。

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