1-11/11 脱獄(?)
私は気づいてしまった・・・。
ここはネタを書く場所ではないと・・・。
小説を読むための場所だと・・・。
~10日後 25階層~
「どう?いけそう?」
「はい、ここなら大丈夫そうです」
「そうか、じゃあここらへんで狩るか」
今は25階層で魔石集めをしつつ、レベル上げをしつつ、技術を磨いているところだ。
出来るだけ早く強くならなければならない。
そこで、後瀬の眼を有効活用することにした。
これがすごくて、俺の7割まで見えるそうだ。
スピードを重視しているのにここまで見られたらちょっとショックだったよ。
いくらなんでもその眼すごすぎだろ。
ということで、俺が杖を使って魔物を倒すことで、後瀬は俺の動きをまねているわけだ。
勇者補正だと思うけど理解していることは自然と動けるというまさにチートな性能を見せてくれた。
そのかいあって、後瀬は25階層でも魔法なしで戦えるようになっている。
勇者補正マジサイコー。
魔法のほうはまだ教えていない。
もし、この発動方法がばれたりしたらいけないからだ。
これはパーティー内だけしか教えてはいけないby死神。
だからここを抜け出してからだな。
魔石はどのくらいの値段になるかはわからないが、集めれるだけ集めておかないとこんないい狩場はなかなかないと思う。
流石にここみたいなのが普通にあったら、生活できないからな。
レベルは二人とも30ぐらいだ。
どうやら倒した人に少し多く経験値が入るみたいだ。
「そろそろ戻ろうか」
「そうですね。ねえ、私強くなってるかな?」
「ああ、もちろんさ。ここまで早く吸収するとは思わなかったね」
「ほんと!やったぁ~」
後瀬は花が咲いたような笑顔で笑って、喜んでいる。
まあ、まだ差があるから不安なんだろうな。
そんなに気にしなくてもいいのに。
「そろそろ下見をしとくかな。魔石の値段がわかったら目安が付くしな」
「うん、そうだね。少し早い気もするけどいいかな」
「それにしても、後瀬はいいの?俺についてくるとみんなと会えなくなるよ?」
「うん、私は、透君と一緒にいたいから・・・」
顔を赤く染め、俯かせながらだんだんと小声になっていく。
これには透もかわいいと思ってしまった。
***
~王都の町(休日)~
王城から出るときに許可を取らなければならないが、まあそこで銀貨5枚がもらえるのでいいとしよう。(おこずかい)
この世界のお金は下から鉄貨、銅貨、銀貨、金貨、白銀貨となっており、
鉄貨1枚 (10円)
鉄貨10枚で銅貨1枚 (100円)
銅貨10枚で銀貨1枚 (1000円)
銀貨10枚で金貨1枚 (1万円)
金貨100枚で白銀貨1枚(100万円)
となっている。
つまり、今俺は5000円分持っているということだ。
しかし、ここの相場は地球よりも安めになっている。
その分、収入も安くなるが・・・。
「とりあえず冒険者ギルドに行って換金してもらおうか」
「うん、そうだね」
多くの建物はきでできており、土台として石も使われている。
ほとんどの建物が1階か2階建てだ。
まあ、王城に近いところほど豪華になっているが、無駄に派手な気しかしない。
もっとほかに使い道があるだろと、言いたくなってしまう。
・・・・・
・・・・
・・・
「へーここが冒険者ギルドか」
「透君、よくわかったね」
「ああ、【空間把握】と【鑑定】を使えばわかるよ」
「私にはその使い方がわからないなぁ」
この【空間把握】は常時半径3メートルに効果が及んでいる(どんな速度でも反応できる距離〈異常な反応速度〉)が、魔力を注ぐことでどこまでも把握することができる。
これにそれっぽいとっころに【鑑定】をすればすぐにわかるわけだ。
冒険者ギルドはここの世界には珍しい4階建てで、主に石でできている。
このことから冒険者ギルドの大きさがうかがえる。
こんな建物をほとんどの都市に建てるぐらいの大きさがあるということだ。
入口には剣と盾のマークがついている。
これがギルドの証だ。
「よし、入るか」
「うん」
扉を開けて入るとまっすぐ行ったところに受付があり、左側には酒場がある。
受付は全部で4つある。
時間が昼を過ぎたぐらいなのであまり人はいない。
ほとんどの冒険者は朝早くにクエストを受け、夕方に帰ってくるのだろう。
それに、クエストは早い者勝ちなのでいいクエストを受けるには、早めに来るしかないからだ。
とりあえず早く換金をしてしまおう。
受付に向かい声をかける。
「すいません、これを買い取ってもらいたいんですが」
俺は価値の低い魔石が入った袋を取り出す。
「はい、これですね。冒険者カードはお持ちですか?」
「いえ、まだ登録してないので。必要でしたか?」
「冒険者にはランクがあって、ポイントで上がる仕組みになってあります。魔石を売るということはそれだけのポイントになりますので」
「なるほど、そうでしたか。でも今はいいです」
「わかりました。少々お待ちください」
ちなみに、俺と後瀬はローブを深くかぶっている。
次来た時に覚えられてたらいけないし、できるだけ知られないほうがいいからだ。
少し待っていると、
「お待たせしました。ゴブリンの魔石が70、ゴボルドの魔石が30、オークの魔石が30ですね。合計で金貨1枚、銀貨5枚、銅貨5枚になります」
「ありがとうございます」
なるほど、これだけ売るとこうなるのか。
まあ、どれも相手にならないような魔物だし、冒険者は命を懸ける割には安い仕事だといわれている。
でも、これにクエスト報酬とか素材の買取とかもあるともっと稼げるのにな。
ここがダンジョンの弊害だよな。
まあ、その分魔物が多いんだけど。
「これだけうって金貨1枚ですか。なんか少ないですね」
「まあまあ、今回は目立ってはいけないし、値段を知るだけだからいいんだよ。本命は次来た時だから」
「まあ、そうですね」
後瀬は少ないと不満のようだが、調べてみたところ(【空間把握】と【鑑定】)奴隷でも金貨10枚が相場だし、家にしても金貨10~50枚程度だ。
この二つにお金がかかるが、思っていたよりも安かった。
これぐらいならすぐに稼げるし、最悪俺が一人で稼げないことはない。
「これからどうするの?予定は決まってる?」
「ああ、あと2日したら抜け出すよていだよ。まあ、今日は特にしなくてもいいから明日には荷物をまとめておいてね」
「うん、わかったよ」
「あ、ちょっとまってて。すぐ戻るから」
俺は気配を消し、人目のつかない場所を【登録】する。
これでいつでも抜け出せるな。
そう、これは【登録】した場所ならば移転することができるのだ。
だたし、10か所までしか登録できない。
11か所目を登録したなら、どこか1か所を消す必要がある。
しかし、10か所もあればたいていのところには移転できる。
さっさと戻らないといけないな。
「ごめんごめん」
「もういいの?」
「うん、これで下準備はOKだよ」
「そう、じゃあ、戻りましょうか」
「そうだね」
***
~2日後 ダンジョン19階層~
え?なんで19階層にいるかって?
それは誰かに俺たちが「19階層で戦っていた」という目撃証言がないといけないからだ。
そうすることで戻ってこなかったら終わったんだと思うでしょ。
そう思うとダンジョン内は探すかもしれないけど、さすがに外にいるとは思わない。
ということで、俺たちはいないということになるからだ。
「やっぱりこの辺りじゃあ相手にならないね」
「うん、私もそう思うよ。それにレベルも上がらないし」
だんだんと後瀬もこちらの世界の人間になってきている。
あの5人だけは21階層までなら許されている。
まあ、主戦力(?)になるから少し危険でもレベル上げ優先になってしまうんだよな。
もっとレベル以外で伸ばす場所があるのにな。
俺は最近やっと死神様が本気になってきたよ(鎌のみVS全力)。
スキルレベルに限界があってもそれは技術の限界じゃないのにな。
ここ前強い相手がいないのも事実だが。
「そろそろいいかな。もう何パーティーかと会っているし、ギリギリの戦いっぽくしといたからさすがに生きているとは思わないでしょ」
「うん、ここまで準備したもんね。ついに本格的に動くんだね」
「ああ、改めて異世界生活が始まるんだ。行くよ、開け【次元の門】」
目の前には空間がゆがみ、どこにつながっているのかわからないような禍々しい門が現れる。
この辺りに人はいないことはサーチ済みだ。
「よし、行くよ」
「うん」
二人の男女が禍々しい門に入っていく。
それはまるで吸い込まれるように、招かれるように入っていった。
しかし、この光景を見た者はいない。
誰も知ることなく、二人が消えたのだった。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
前回は目標を書きましたが、あの数字ではだめですね。
ここに改めて書かせていただきます。
U1737/25600
B 23/256 やっぱり「256」ですね。