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図書館迷宮  作者: 咲崎 梨士
プロローグ
1/7

図書館の司書

はじまりはじまり

『急募 図書館の司書』


新しい図書館の司書を募集しています。

どんどん成長していく図書館で働いてみませんか?


応募資格


図書館司書資格


年齢 新しい職場ですので、長く働ける若い方を望んでいます。


給与 詳しい事は現地にて説明いたします。





地元のハローワークに置かれていたフリーペーパーに書かれていたその仕事の募集。


短大卒で図書館司書資格を取ったものの、就職にあんまり使えないなーと悩んでいた私には渡りに船の上手い話。


しかしあやしいぞこれ。ここで新しい図書館なんて聞いた事ないぞ。しかも給与が現地説明って危ない感じがする。


記載されていた住所はここの近くだ。ちょっとした探険気分でその住所に向かってみる。


そう、思い立ったらすぐ行動派な私は突き進んでいった。ポジティプによく考えてないとも言う。


私はフリーペーパーに書かれていた地図を見ながら目的地に進んでいった。

地元とはいえ土地勘のない場所を進んでいく。よく迷子になると言われるがそんな事はない。いつかは知っている場所に着くのだ、だいたい。




そして地図に書かれていた小道を抜けた先は、2つの月が輝く山の頂上でした。






あれ、ここ異世界じゃね?




あまりに現実離れした光景に呆然とした。

だがすぐに


「さ、寒い」


見た感じではここは山の頂上。吐いた息は真っ白………つまりは突然凍死の危機である。

地元のハローワークからの道筋にこんな死の危険が潜んでいたとは!

慌てて周囲を見渡すが、先ほどまで歩いていた小道はない。というか道すらなく、周囲は断崖絶壁だ。


「ん?」


絶壁のような岩の壁にくっつくように謎の扉があった。

近づいてみると、何か精巧な彫り物のされている白い石の扉だった。

しかも横開き。なぜ石製 (多分)の扉がふすまのような横開き。


まあ寒いし入るしかないのだけれども。

ふんっと力を込めて扉を横に動かす。

見た目の重厚さを裏切る、からからと軽やかな音をたてて扉が開いた。 石製に見えるのに軽いぞこの扉。力を込め過ぎて扉が軽く跳ねかえってしまった。

扉に意識がそれてしまったが、本命はこの中だ。そっと中を確認してみる。


扉の中は小部屋だった。

中の空気は暖かく、蛍光灯のような明かりが室内を満たしている。レンガのような白磁の壁と床、中には木製の丸イスと1つの本棚。



おいまさかここが図書館って言わないよな………


恐る恐る本棚に近づいていくと、中には本が10冊。



その中の図書館の司書と書いてダンジョンマスターって書いてある謎の本が目の前で光ってるけどこれは何かな? ブラック企業かな?


A.そう、ブラック企業です。

(実際の図書館は違います)

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