4.祖母視点
コンテストも終わり、しばらくしたある日、秋ちゃんが家に縁を切られたことを知った。
勿論すぐに秋ちゃんを引き取った。
それに、元々秋ちゃんの事を好きだった京也君も、告白したらしい。若いっていいわぁ〜。
でも、引き取りなどの手続きをする為に私はあの忌々しい男の家に行かなければならない。
早めにいくに越したことはない。
さっさと、訪問し淡々と手続きを済ませ、帰ろうと思った時、秋ちゃんの妹の春が帰って来た。
それからは、もう大変。
秋ちゃんのやり返し計画が発動し、一気に畳み掛けていく。
段々と青くなっていく春。
その時の秋ちゃんの顔は笑顔で少し怖かった。
話し終わったのか、玄関に向かう秋ちゃんに付いていく。
もう、私もこの家とは関わっていたくなかった。
いくら娘が自分から出て行ったとしても大切な娘を取られたのには変わりないし、その娘の子も大切に扱ってくれない家に私の心は疲れていたのだ。
このままこの家との関係が終わり、これからは秋ちゃんにも幸せになってほしい。そう願ってしまうのは当たり前だと思う。
京也君の弟の亮君が機嫌よく私の家にやってきた。
なんでも、男と寝た写真を秋ちゃんと偽ってインターネットに載せた事への仕返しをしたらしい。
私自身インターネットを使わないので知らなかった事だか見せてもらった写真はどう加工しても春のものだった。
これには呆れたが、まぁ自業自得としか思えなかった。
それからまた何日かしたある日。
秋ちゃんに刃物を持った春が接触したらしく、警察から電話が来た。
秋ちゃん自身は防刃チョッキを着ていたので何とも無いらしい。(あとから聞いた事だが防刃チョッキは京也君が秋ちゃんに頼まれて用意したらしい。)
心臓が止まるかと思った。
急いで警察に保護されている秋ちゃんのところへ向かう。
警察署で秋ちゃんを見た時は思わず抱き締めてしまった。
また娘みたいにいなくなってしまうと思うと怖かったのだ。
そのまま、事情やら何やら聞かれ警察には今までの事と京也君から貰っていたテープも渡しておく。
多分、家庭の事では捕まるか罰金になると思うが、なるべく秋ちゃんにはこの話はしないようにしたいと思う。
これからは幸せになって欲しいのだ。
これ以上この子に闇は持たせたくない。
それから、春は少年院に入り、
その両親は娘が捕まったことや近所の人が秋ちゃんの事を少しだが知ってた事もあり世間からは責められいつの間にか行方をくらませていた。
亡くなっているんじゃ?とも思ったが、調べさせると遠くの方へ引っ越ししていた事や少年院に入った春のことは母親が少年院を出た時に迎えに来るという契約なのを知った。
この事は秋ちゃんには教えなくても良いと思う。
とにかく、これからは秋ちゃんの事を幸せにしてあげる事を考えていきたい。
私が亡くなって娘に天国であった時にたくさん話が出来るように。
諸事情でしばらく活動を休止したいと思います。
続きを楽しみにしている方申し訳ありません。
皆様、応援ありがとうございます。