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サイキック・オブ・ザ・デッド  作者: ぴっさま
三章 集落での生活
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第97話 殲滅と救出

僕は念力(サイコキネシス)を纏い、武装グループの人間を次々と(ほふ)っていった。


基本的には見張りの者達と同じ様に手足切断の上、止血して割腹させる。

手足が無くなったという肉体的、精神的苦痛を味わってもらっての失血死だ。

存分に苦しんで今までの行いを後悔しながら逝って欲しい。


但し、女性にはあまり酷い感じにはしたくなかったので火操能力(パイロキネシス)で作成した〈炎の玉(ファイヤーボール)〉を念動力(テレキネシス)で飛ばして焼き殺す様にした。

これだと死に際は熱くて苦しいけど死ぬまでの時間は短くなる。

しかしこれ(はた)から見れば本当に魔法みたいに見えると思う。


ちなみに火操能力(パイロキネシス)で発生した火は僕の意思で制御できる。

だから死亡を確認したあとは延焼を避けるため速やかに消化した。


武装グループの者を数十人ほど始末したら、今度は拳銃を持った者たちが大勢来て僕に向かって一斉に発砲してきた。


僕は念力(サイコキネシス)を纏った状態で立ち尽くしていたけど、弾は僕に届くことはなく、一旦僕の周りで静止したあと全て床に落ちて音を立てる。

僕はお返しにサイコバレットを生成し、適当に殺さないよう武装グループに放つ。


「馬鹿な!」

「銃が効かないぞ!」

「ぐあああっ!」

「があっ!」

「ひいぃ!」

「化け物だ!」

「に、逃げろ!」


即逃げした者が多かったので全員は無理だったけど、半数以上の者の下半身をサイコバレットで破壊して動けなくなった者を同じ様に始末した。

拳銃は再利用されないよう忘れずに全てアイテムボックスに格納する。


奴らが何処に逃げてもサーチで位置が丸わかりだ。

僕はその後も一人も逃がさない様に武装グループを追い詰めていった。





ーーーーー





最後に一人だけ残った者はたぶん武装グループのボスだろう。

一人で監禁されているであろう生存者たちのところに向かっている様だ。


ボスは僕が近付くと生存者の女性たちに銃を向けて僕に止まる様に叫んだ。

たぶんこの女性たちは襲撃された避難所から連れ去られてきた避難民だろう。

妙齢の女性ばかり20人ほどいて服を与えられていないのか裸の女性も多い。

こんなか弱い女性を人質に取るとは何処までも卑怯な奴だ。


「と、止まれ! こいつらが殺されてもいいのか!」


ボスの男は女性達の一人を無理やり立たせ、こめかみに銃を突き付けた。

女性は恐ろしさで失禁しながら泣きじゃくる。

大丈夫、僕が救って見せる。


「とまれ! 撃つぞ!」


当然僕は止まらない。


「本当に撃つぞ!」


僕は念動力(テレキネシス)でボスの男の指を固定しておく。

これで引き金は引けないはずだ。


「クソッ!」


ボスの男はとうとう銃を撃とうとして引き金が引けない事実に気づいた様だ。

念動力(テレキネシス)で身体も動けない様に固定する。

ボスの男は驚愕の表情を浮かべた。


「莉子さんのご両親の(かたき)だ! 地獄に落ちろ!」


僕は高速でボスの男に近付いて耳元でそう言うと、サイコブレードで他の者と同じ様に苦しませて始末した。





ーーーーー





「武装グループの者は全員倒しました。皆さん、もう大丈夫ですよ」

「「「……」」」


僕は監禁されていた女性たちに安心してもらえるよう声を掛けた。

だけど女性たちはボスの男を殺した僕を警戒して固まって怯えている。

見れば中学生や高校生ぐらいの女の子もいるようだ。

本当に酷いことをする!


どうせもう僕は念力(サイコキネシス)を纏ったところを見られてる。

今更隠しても仕方が無いので自重はしない事にした。


まずバスローブをアイテムボックスから取り出し、裸の女性たちにとりあえずそれを着るように促し、大きな長机を出してその上に温かい食べ物を並べる。

好みはわからないので家族で行ったことのある居酒屋メニューから、一品物をたくさん並べた。


「さあ、どうぞ。温かいうちに食べて下さい。これは魔法みたいですけど、中身は全部本物ですよ!」


女性たちは僕が虚空から物を次々に取り出すのを見て呆気に取られていた。

だけど20代ぐらいの若いお姉さんが勇気を出して前に出て食べ始めると、みな次々に食べ始めた。


飲み物、スープ、料理などを適宜アイテムボックスから補充し、食べ終えて疲れた人には毛布なども提供した。

これで囚われていた恐怖感を少しは(ぬぐ)えたと思う。


でもずっとここにいる訳にはいかない。

サーチで僕が破壊したバリケードから感染者が入り込んで来ているのがわかる。


早めにここを出て、一旦集落にもどろうと思う。


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