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サイキック・オブ・ザ・デッド  作者: ぴっさま
二章 家族を探して
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第70話 集落での生活へ

僕たちはとりあえず集落に戻って、今後の事を相談する事にした。

集落の入口でキャンピングカーを停車させ、パパが降りて事情を説明して車でのバリケードを一時撤去してもらうと中に入る事が出来た。


とりあえず邪魔にならないよう空き地に停車させてもらい、パパが借りている借家の中に入れさせてもらう。


入る時、少し予想はしていたけど武田さん夫婦から声を掛けられた。

キョロキョロして皆を見ていたけど真理はここにはいないからね。


「冴賢君、うちの真理はどうしたんだ! 一緒じゃないのかい?」

「高校から一緒に連れて来てくれたんじゃないの?」


「一緒ではないです……真理なら東京の避難所にいましたよ」


「冴賢くんなら真理を連れて来てくれると思ってたんだけど、何かあったの?」


「……僕は真理に見殺しにされたんです。あいつは学校から脱出する時に、彼氏と僕の食糧が入ったカバンを奪って逃げました。真理を庇って怪我をした僕を置き去りにしてね。もう僕に真理の事は聞かないで下さい!」


「そんな! 何かの間違いじゃ……」

「ま、真理が冴賢くんにそんな酷い事するはずないわ!」


まあ自分の子を信じるのは自由だから信じていれば良いと思う。

僕はもう言いたい事は言ったので無視して家に入った。





ーーーーーー





パパの話ではここは山に近い農家の生き残りが集まった集落で、約200人ぐらいの人が生活している。


特に長のような人はおらず、声を掛けて集まった人たちの合議制のような形になっているそうだ。


あの拳銃を持ったならず者たちを追い出したのと、僕たちがここで暮らす事にしたために、明日の朝に集落の会議を開催する事になっているとの事。

恐らく今後バリバリ働けそうな若者達の参加はかなり喜ばれそうとの事だった。


パパがこの集落で借りている家は平屋建ての古民家だ。


生活のインフラについて、水道の水はもう出なくなってしまったそうだけど、集落には井戸が数か所あるし山には湧き水が出るところもあるらしい。


近くには川もあって、そのお陰で村の農業は継続出来ているとの事。

電気は当たり前だけど随分前に止まってしまい、ガスはプロパンなので使い切ったら終わりとの事だったけど、街へいった際に余裕があれば空き家のプロパンボンベも回収しているみたいだ。


僕はパパに、水はアイテムボックスで無限に出せる事、ガスはプロパンガスのボンベも新品が用意出来る事、電気は発電機なら用意出来る事を伝えた。


「凄えな。だが発電は燃料の事を考えると、当分は太陽光か風力とかの燃料入らずの物を想定するしかないかもな。それに何をするにしても技術者が足りないぞ。ここに家を建てるにしても色んな技術を持った人間が複数必要になるんだからな」


確かにパパの言う通りだ。

原始的な生活をするのであれば問題ないかもしれないけど、現代人はそうもいかないだろう。


これからこの村に住むにしても農業だけではなく、養鶏や畜産なども進めていかないと豊かな食事にはならない。


それに子供たちもいるので学校も必要だ。

高校生はまだしも中学生までの知識は必須だろう。

これから僕たちがやらなければいけない事は山積みだ。


とりあえず僕たちは当分の間はキャンピングカー二台に別れて暮らす事にした。

別れると言ってもすぐ隣だし車を動かしたりはしない想定だ。


今の一台目は僕と明日奈さんと光司君と美久ちゃんが住み、二台目には早苗ちゃんと小学生以下の子どもたち四人で住む。


とりあえず車体に取り付けられている太陽光発電システムと、必要であればエンジンによる発電で冷蔵庫だけは常時稼働させるようにし、僕がいない間でも卵や肉などの生鮮食料品をある程度使用できるようにしておく事にした。


この集落での生活の始まりだ!

二章はこの70話で終わりとなります。

お読みいただきまして、ありがとうございました。


これまでたくさんの評価、ブックマーク、いいね、をいただきました。

この場を借りましてお礼を申し上げます。

(特に、いいねを押していただいている方、大変励みになっております)


三章も続けての公開となりますが、ストックの関係上一日一話20時での公開に変わりますのでご了承下さい。

(既にほぼ書き上げており、三章は71話〜100話となります)


また、感想欄ですが今のところラフな完結の執筆後までは閉じる方針です。

申し訳ありませんが、これもご了承いただければと思います。



引き続き、よろしくお願いいたします。

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