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サイキック・オブ・ザ・デッド  作者: ぴっさま
二章 家族を探して
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第48話 警察署への道のり

その後、死んだ男達の持ち物から食糧等を調達し、警察署を目指す事になった。

僕もリュックに食糧をパンパンに詰め、光司君や被害者女性達にもカバンなどに詰めて持っていってもらう。


全12人での移動になるので、大体の方角だけ教えてもらい、僕が先頭で感染者の対応、婦人警官の米倉さんが最後尾で警戒という隊列になって進んだ。


僕はサーチである程度広範囲を確認しながら、近付いてくる感染者を一撃で倒したり感染者の集団をやり過ごしたりしながら進んだ。


僕は皆に怪我をさせる訳には行かないのである程度本気を出し、感染者が何体いても瞬殺していたので婦人警官を含めた皆が凄く驚いていた。


だけど女性達に小学生までいるので一時間毎に休憩を挟んでの移動だ。

少なくとも今日中には着きそうになかった。


夕方頃になって夜を過ごせる無人のマンションを見付け、僕達は朝までそこで休む事になった。





ーーーーー





一通り感染者がいない事を確認した僕たちは、それぞれ奪取した食糧で夕食を取ったあと3室に別れて過ごす事になった。


僕と米倉さんは別々の部屋だけど、米倉さんに呼ばれて少し話すことになった。


話を聞くと米倉さんは、警察署から近隣の避難所への応援に行くところを、あの男達に騙されて捕まってしまったとの事だった。


僕の事を聞かれたので、避難していた高校から脱出したこと、自宅に誰もいなかったこと、家族を探しているうちに兄妹を助けたこと、今は武力がある避難所を探していることなどを話した。


「でも君は凄く強いのね。感染者を全て一撃で倒してしまうなんて、大人の警官でもできないわよ。何か武道でも習ってたのかしら?」


「いえ、習い事は何も。でも3か月近く襲われ続けていたので、もう慣れてしまったのかも知れませんね」


「慣れとは違うと思うんだけど……感染者の動きも手に取るように分かっていたようだし」


「それこそ、偶々ですよ」


「ねえ、あの男達をどうやって殺したのか教えてもらえないかしら? 銃を撃った形跡もあったけど、発射された弾は不自然に床に散らばっていたのよ、これも考えられないわ」


「うーん。やっぱりそれは話せませんね」


「残念ね……じゃあ、また明日」


米倉さんと別れて二人のところに戻った僕は疲れたのか直ぐに寝てしまった。





ーーーーー





次の日、朝早く起きた僕は日課の各種訓練を行ないながら思考する。


昨日、銃撃を受けた時は駄目かと思ったけど念力(サイコキネシス)の特性なのか、無意識に展開しているバリアなのか分からないけど、僕には銃弾が通らないようだった。


これは朗報なんだけど、だんだん自分が人間離れしていくようで少し怖い。

そういえば白蛇さんは僕が治療とかも自分で出来るようになると言っていた。


病気とか怪我とかを治せるような力があるのかも知れない。

だとすると早めに習得したいような気もする。


一通りの訓練後は朝食の準備をする。

僕達3人分だけなので好きな物を食べてしまおうと思う。

二人はあまり細かいことを聞いてこないしね。


僕はアイテムボックスからアジの干物を取り出してフライパンで焼き、同じくアイテムボックスから出したご飯と味噌汁と焼海苔、黄色いタクワンで純日本風の朝ご飯にして、二人を呼びに行く。


「わあ。美味しそう! お魚だあ!」

「うんうん! 焼き魚なんて久しぶりです!」


「骨に気を付けて食べてね。ご飯と味噌汁はお代わりもあるから。はい、飲み物は麦茶だよ」


二人とも美味しい朝ご飯を食べて大満足のようだった。


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